過去ログ - 清村くんと杉小路くんとアイドルと
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467: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/12/01(月) 22:43:11.56 ID:4pXVXROfo
そんなことがあって博士の宣言からちょうど3日後、俺は事務所の休憩室に呼び出されていた。
この事務所内でキッチンと調理器具があるのはこの部屋だけだからまあ当然だろう。

「ちょっと失敗してしまったが……味は悪くないと思う」
博士が頑張って作ったのであろう野菜炒めや肉料理など、なかなかにボリュームの感じられる食事がテーブルに並べられていく。
以下略



468: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/12/01(月) 22:43:43.50 ID:4pXVXROfo
「こんな面白そうなこと僕が見逃すわけ無いだろ」
ごもっとも。だが今回ばかりは俺も一歩も引くつもりはない。
こいつには一口たりともやらんぞ。

「なんだ、社長も腹を空かしているのか?もう材料はないんだが……」
以下略



469: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/12/01(月) 22:44:12.72 ID:4pXVXROfo
「んじゃ、早速食わせてもらうぞ」
まず一口、博士の手料理を口に運ぶ。
自分で言っていただけあって確かに味はそんなに悪くない。
最悪栄養になりさえすればいいと考えていたのが失礼に思えるレベルには料理が出来るらしい。

以下略



470: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/12/01(月) 22:45:01.79 ID:4pXVXROfo
「凄い食べっぷりだったねぇ、清村」

「あーなんか久々にすげぇ満足した。マジでサンキューな」
心も空腹も満たされた俺は、この感動を与えてくれた博士に感謝の意を伝える。
明日からまた当分菓子パン生活が始まるかと思うと、気が重くなるところもあるが。
以下略



471: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/12/01(月) 22:45:40.83 ID:4pXVXROfo
「ふむ……どうやら実験は成功のようだな」

「あ?実験?」

「助手よ、君は今食べていたのがなんだと認識している?」
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472: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/12/01(月) 22:46:12.58 ID:4pXVXROfo
「ふとした思いつきだったのだが、上手くいったようで良かった……これで世界の食糧事情は改善される。大発明だぞ!」
やはり私は天才だなどと抜かしつつ、完全に自分の世界に入ってしまっている。
つまりアレか?俺は体よく実験台にされたってことなのか?

「おい、結局さっき俺に食わせたのはなんだったんだよ!」
以下略



473: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/12/01(月) 22:47:00.15 ID:4pXVXROfo
「お、落ち着け助手。歴史を変える実験の成功だぞ?」

「そんな言葉で納得できるかッ!得体のしれないもん食わせやがって!」

「そういう清村もさっきまで美味しそうに食べてたじゃないか」
以下略



474: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/12/01(月) 22:47:56.59 ID:4pXVXROfo
「ちくしょうお前なんか信用すんじゃなかった!いっつも変なもんばっか作りがやって!」

「ッ!?」
俺が思わず発してしまった言葉に衝撃を受けたのか、博士は目尻に涙を浮かべていた。
あ、やべぇこれ地雷踏んだっぽい。
以下略



475: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/12/01(月) 22:48:37.33 ID:4pXVXROfo
「うわー。また女の子泣かせたよ最低だなこいつ」

「うるせーよ!どうせお前も一枚噛んでたんだろ!」

「いや別に?まあアレが何かは知ってたけどね」
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476: ◆6frnuselJis0[saga]
2014/12/01(月) 22:49:04.93 ID:4pXVXROfo
「さっさと謝ってきたら?」

「ええい、今回はお前に言われんでもわかっとるわ!」
蓋を開けてみれば結果的には知らずに実験台にされていたわけだが、
本当に俺のことを心配していてくれていた気持ちもあったはずだ、多分……恐らく……。
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