過去ログ - 清村くんと杉小路くんとアイドルと
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90: ◆Cl5eTqy0tg[saga]
2014/01/01(水) 23:54:18.70 ID:x1ZmGUg1o
科学者としての腕はいいそうだが今の問題はそこじゃない。
この3人が結託していること、この状況が何より一番不味い。
「助手、とりあえずこっちのスタミナドリンクを先に飲んでみてくれ」
91: ◆Cl5eTqy0tg[saga]
2014/01/01(水) 23:54:50.17 ID:x1ZmGUg1o
「……どうだ?」
博士が若干不安そうに俺の顔を覗きこんでくるが、意外なことになんともない。
いや、むしろ疲労感が急速に薄れていってる気さえする。
「馴染む、実に馴染むぞ!フハハハハハハ!」
92: ◆Cl5eTqy0tg[saga]
2014/01/01(水) 23:55:21.29 ID:x1ZmGUg1o
「もうちょっと成分を薄くしないとな……」
「で、これ何が入ってんだよ。むしろ何が入ってたらこうなるんだよ」
幸いにも害はなかったが確実に普通じゃないものが入ってるだろこれ。
93: ◆Cl5eTqy0tg[saga]
2014/01/01(水) 23:56:19.91 ID:x1ZmGUg1o
「まあ正確には助手の遺伝子に似た成分を作っただけだ。ちょっと強すぎたみたいだがな」
ああそうなのか、ちょっと安心した。
ってどっちにしろ勝手に俺の身体研究されてたことには変わりねーじゃねーか!
「次はこのエナジードリンクを飲んでみてください」
94: ◆Cl5eTqy0tg[saga]
2014/01/01(水) 23:56:47.84 ID:x1ZmGUg1o
「まあいい、ここまで来たら飲んでやる」
もうどうにでもなれと思いつつ、ぐいっと一気に飲み干した。
「ん?おー……」
さっきのドリンクとは違い、頭が冴え渡ってくるような爽快感がある。
95: ◆Cl5eTqy0tg[saga]
2014/01/01(水) 23:57:18.36 ID:x1ZmGUg1o
「前座はこれで終わりだね。じゃあ本題に入ろうか」
なんだよ、まだ何かあんのか?
「清村、僕の渡した本がなかなか読み進めなくて困ってないかい?」
96: ◆Cl5eTqy0tg[saga]
2014/01/01(水) 23:58:00.27 ID:x1ZmGUg1o
「なんだよこれ、どうやって使うんだ」
「簡単だ。その本をこの装置に読み込ませて、助手の頭に情報を記憶させる」
「そんなことが出来るのか?」
97: ◆Cl5eTqy0tg[saga]
2014/01/01(水) 23:58:36.43 ID:x1ZmGUg1o
「あとは本をセットしてデータを写して……よし、OKだ」
「もしダメだったらまたエナドリ飲ませてやるから安心しろよ」
「は?」
98: ◆Cl5eTqy0tg[saga]
2014/01/01(水) 23:59:25.25 ID:x1ZmGUg1o
「あ、それ一度セットしたら終わるまで外れないから」
「そういう大事なことは先に言え――ッ!テメーら後で覚悟は出来てんだろーな!」
「終わった後にもその元気があったら覚えててやるよ。じゃあ押すぞ」
99: ◆Cl5eTqy0tg[saga]
2014/01/02(木) 00:00:07.51 ID:AvIrNPWFo
「あれ、失敗ですか?」
「いや……苦しんではいるが情報はちゃんと流れているようだ」
「じゃあ成功だね。気が向いたら迎えに来るから」
100: ◆Cl5eTqy0tg[saga]
2014/01/02(木) 00:00:56.90 ID:AvIrNPWFo
「清村……大丈夫か?」
「おかげさまでな……さすがに死ぬかと思ったぜ……」
結局、装置の起動が止まってもあの3人が迎えに来ることはなかった。
レッスンが終わって俺を探しに来た晴が、廊下で倒れている俺を見つけてくれたらしい。
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