9:1 ◆Fcc.dS0wHg[saga]
2013/12/24(火) 09:10:24.87 ID:wOvnHE87o
  「うん、別にいいよー。あ、メイクと着替えしてくるからちょっと待ってて」 
  
  「……メイクしてなかったんだ、ごめんねぇ」 
  
  細い呟きが聞こえた。私は応じない。と言うのも、私は既にドアを閉める動作にかかっていたのだ。無礼とはいえ、私とて病で臥るのは芳しくない。私はドアノブを引く。みるみる内に彼の顔は現実の光景から免れ、雪崩れ込んでいた冷気が遮断される。かくしてドアは再び私と彼との間に懸隔をもたらしたのだった。 
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/12/24(火) 09:16:08.23 ID:4upMo3Gn0
 せめて改行しようぜ… 
11:1 ◆Fcc.dS0wHg[saga]
2013/12/24(火) 09:28:26.64 ID:CMDf4Engo
 >>10 
 改行したほうがいいですかね? 
 あまりSSの書き方に馴染みが無いので…… 
12:1 ◆Fcc.dS0wHg[saga]
2013/12/24(火) 09:37:19.37 ID:CMDf4Engo
 >>2のレスから順に改行を施していきます。 
 つまらない作品ですが、何卒お付き合いよろしくお願い致します。 
13:1 ◆Fcc.dS0wHg[saga]
2013/12/24(火) 09:39:20.38 ID:CMDf4Engo
  ――誕生記念日などとは言いますが、私が生を受けたことの何に私は慶祝すれば良いのでしょう? 
  
  果たして私は祝福されるべき人間なのでしょうか? 
  
  無垢に祝われている日というのは、存外に少ないものです。 
14:1 ◆Fcc.dS0wHg[saga]
2013/12/24(火) 09:41:00.09 ID:CMDf4Engo
  「……さむっ」 
  
  私の起床は、間抜けな一言と共にやってくる。 
  
  まだ重たい瞼を擦って布団を抜け出すと、朝の厳しい冷気が全身を襲う。 
15:1 ◆Fcc.dS0wHg[saga]
2013/12/24(火) 09:51:06.50 ID:wlhPVQqso
  「まぶしっ」 
  
  調子はずれな声が再び漏れる。 
  
  しかし、私は恥を覚えない。 
16:1 ◆Fcc.dS0wHg[saga]
2013/12/24(火) 09:51:34.75 ID:wlhPVQqso
  部屋には柔らかな日射しが広がっていた。 
  
  私は不安定な足取りでテーブルへと向かう。 
  
  何度か身震いをしながら、私はマグカップにインスタントコーヒーを入れる。 
17:1 ◆Fcc.dS0wHg[saga]
2013/12/24(火) 09:53:24.81 ID:wlhPVQqso
  「もう一眠りしよっかな……」 
  
  ぽつりと呟きを漏らしながら、マドラースプーンでコーヒーに渦を描く。 
  
  希望ヶ峰学園の冬休みは退屈だった。 
18:1 ◆Fcc.dS0wHg[saga]
2013/12/24(火) 09:54:23.25 ID:wlhPVQqso
  そんな下らない思慮が私の眠気を誘引した。 
  
  思慮し始めてから眠気の起るまでに、ほとんど時間は無かったように思われる。 
  
  深い沼から黒い影を引き揚げるように、ただ緩やかに誘発は行われ、完結していた。 
19:1 ◆Fcc.dS0wHg[saga]
2013/12/24(火) 09:55:28.49 ID:wlhPVQqso
  「よし、寝る。寝ちゃおう、あたし」 
  
  独り言に続いて、深いあくびが口から零れ出る。 
  
  宣言通り布団に潜ろうと私は席を立つ。 
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