過去ログ - マミ「チーズがとっても大好きな、大切な私のお友だち」
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57: ◆2DegdJBwqI[saga]
2014/01/22(水) 15:59:01.85 ID:prEVTGnCo
〜☆


一週間経ってもべべの風邪は治らなかった。
治らなかっただけならまだしも、悪化の一途を辿るばかりだった。

長時間、口を微妙に開いて、天井を見上げ死んだように横たわるべべ。
魔法は節約、などと悠長なことは言っていられなかった。
治癒魔法をべべに全力でかけた。

なのに、それでも一時的に症状を緩和することしかできない。

衰弱したべべは、魔獣が街に発生した時だけ、両手を高く伸ばし小さく声をあげる。


『マジュウ』


ちょっと前まではあんなに毎日喧しかったのに、ただその一言だけ。
今では少し離れた私の耳に届かない時があるくらい、
その一言は微かな音量になってしまった。

街の平和は、絶対に守らなくてはならない。
後ろ髪を引かれる思いで、ベベが天高く両手を掲げたのを合図にして、
私は魔獣どもを一秒でも早く片付けるため家を飛び出す。

家に帰ったら、べべは動かなくなっているんじゃないか?
そんな想像するだけでぞっとするような不安に始終駆られながら。


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