2: ◆ukweaVAfH6[sage saga]
2014/01/17(金) 16:29:49.13 ID:a+mChnfb0
子供「ねえお兄さん。どうしてお兄さんは私よりも簡単な曲ばかり弾くの?」
男「簡単だよ。それは君の方が僕よりもピアノが上手だからさ」
子供「変なの。だって、お兄さんはいつも沢山沢山ピアノを弾いてるよ?」
3: ◆ukweaVAfH6[sage saga]
2014/01/17(金) 16:33:44.36 ID:a+mChnfb0
店員「そろそろ閉店ですので……」
男「失礼しました。今日もありがとうございました」
店員「いえいえ」
4: ◆ukweaVAfH6[sage saga]
2014/01/17(金) 16:38:01.93 ID:a+mChnfb0
店長「そんなことよりだ。お前今日はどうするんだ?家に……帰るわけ無いよな」
男「お気遣いなく。暖かくなってきましたし、死ぬことはないですよ」
店長「おいおい……。健康で文化的な最低限度の生活ってやつか?」
5: ◆ukweaVAfH6[sage saga]
2014/01/17(金) 16:48:24.41 ID:a+mChnfb0
男(暖かくなって本当に良かったなあ)
僕は両手に息を吹きかけて、何度か握ったり開いたりを繰り返す。
息が白くならないという事実がとても暖かい。
6: ◆ukweaVAfH6[sage saga]
2014/01/17(金) 16:54:56.16 ID:a+mChnfb0
男(よし、今日は空いてる)
僕がたどり着いたのは幹線道路の道の駅だ。観光シーズンであれば、必ず遅くまで開いているのだけれど、
冬から春へと移り変わる中途半端なこの季節では、時折早仕舞をしてしまうのだった。
7: ◆ukweaVAfH6[sage saga]
2014/01/17(金) 16:58:49.04 ID:dnfxQ29l0
男「泥棒だなんてひどいじゃないか。僕はただ、少し暖かい寝床を探して辿り着いただけなのに」
女「じゃあ、宿泊代をいただきます」
男「すいません。僕は泥棒ということで結構です」
8: ◆ukweaVAfH6[sage saga]
2014/01/17(金) 17:00:48.26 ID:dnfxQ29l0
晩御飯。
9: ◆ukweaVAfH6[saga]
2014/01/17(金) 20:29:35.07 ID:dnfxQ29l0
女「まあどうせあんたが私を幸せにしてくれる訳なんてないんだから……」
男「じゃあいつも通りお世話になります」
女「あんたのその泊めてもらって当たり前って態度が滅茶苦茶むかつく」
10: ◆ukweaVAfH6[saga]
2014/01/17(金) 20:36:15.30 ID:dnfxQ29l0
男(寝床を得られただけ、良しとしよう)
男「おやすみ、剥製くん」
魂を抜かれた剥製は何も答えはしなかった。
11: ◆ukweaVAfH6[saga]
2014/01/17(金) 20:50:19.41 ID:dnfxQ29l0
目が覚めるといつも通り通用口から脱出する。
何度目かに寝床を借りた時に、鍵をポストに入れてくれれば勝手に出て行ってくれて良いと
女のお母さんに言われたのだった。僕は少し早起きが過ぎるらしい。
外はまだ薄暗く僕以外に目覚めていそうなのは、新聞配達員と小鳥だけのような気がする。
12: ◆ukweaVAfH6[saga]
2014/01/17(金) 20:54:21.79 ID:dnfxQ29l0
男「おはようございます」
男「おはようございます」
男「おはようございます」
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