16:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/01/29(水) 21:21:51.32 ID:Y5VyRhna0
ほむら(一体どこまでいくんだろう……?)
段々下がっていく気温が吐く息を白く染める。
少女が丁字路を左に曲がった。
ほむら(また……?)
疑問を抱きつつ、一定の距離を保ったままほむらも同じように曲がる。
これでもう五度ほど同じ方へ曲がり続けていた。
ほむら(なんだか、同じ所をぐるぐる周っているような……?)
しかし不思議なことに進むほどに路地の道幅や雰囲気は変わっていき
一度通ったと思える道は存在しなかった。
全く知らない道は心細さを煽り、進むたびにほむらの不安を募らせていく。
ほむら(はぁ……なんでついて行っちゃったんだろう)
圏外の表示を映す携帯電話をポケットにしまう。
ほむらが途中で引き返そうと思った時には、既に元居た大通りの方角は分からなくなっており
歩調を速めても一向に差の縮まることのない少女の姿を、半分涙目になりながら付いていく他なかった。
ぐす、とはなをすすって顔を上げる。
すると、前に居た筈の少女の姿が忽然と消えていた。
ほむら(え? あれ?)
響いていた足音も無くなっている。
ほむら「うそ……見失っ……ちゃった……?」
少し考え事をして目を離した隙に少女とはぐれてしまった。
サーッ、と血の気が引いてほむらの顔が青ざめていく。
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