過去ログ - まどか「安価で1レスSS選手権!!」part11
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2014/04/24(木) 05:52:47.34 ID:8zbhRhi30
少女――小石川葉瑠(女子五番)は頭を抱えた。
プログラムだなんてありえない。
全国に何万とあるであろう中学3年生のクラスから年間50クラスが選ばれる、非常に当たる可能性の低い話のはずだったのに。
まさかその50クラスの中に、天下の帝東学院中等部3年A組が入ってしまうなんて。
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2014/04/24(木) 05:53:20.92 ID:8zbhRhi30
天然のウェーブがかかった肩までの黒髪、太めの眉と穏やかな垂れ下がった目、クラスの女子の中では最も大きな体つき――誰が見ても初見でのんびりやさんだということがわかるであろう荻野千世(女子三番)はふうっと溜息を吐いた。
千世ともそれ程深い付き合いがあるわけではないので千世について知っていることはあまりないが、確か小学生の頃は兵庫県に住んでおり、父親の転勤をきっかけにして帝東学院を受験し入学したらしい。
一般入試で合格しただけのことはあり、見かけによらず頭が良い(ま、あたし程じゃないけどね。こう見えても頭の良い人が割と多いA組内で常に10位以内をキープしてますから)。
ただ、見かけ通り運動能力は非常に低く、特に反射神経が鈍いと思う。
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2014/04/24(木) 05:53:47.34 ID:8zbhRhi30
田中顕昌(男子十一番)の名前が出た瞬間、優人の葉瑠の服を掴む手がびくっと震え、「アッキー…」と小さく名を呼び、そのまま静かに泣いていた。
優人は顕昌と同じグループでいつも一緒に行動していた。
あまり目立たない地味なタイプの顕昌は、騒ぐ優人や川原龍輝(男子五番)や内藤恒祐(男子十二番)らを温かく見守っているイメージが強い。
誰もが言いたいことを言えない状況で涙ながらに反抗したのはとても意外だったのだが、それ程に顕昌はクラスメイトと傷付け合うことが我慢ならなかったのだろう。
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2014/04/24(木) 05:54:33.35 ID:8zbhRhi30
相葉優人(男子一番)・荻野千世(女子三番)・小石川葉瑠(女子五番)が立ち去り、その場には宍貝雄大(男子八番)が一人残され倒れていた。
身を潜めていたブッシュをハードル走のごとく飛び越えて雄大に最初に駆け寄ったのは、明るい茶髪と両耳に光る4つの赤いピアス、前のボタンを止めていないアイボリーのブレザーの下に映える深緑のカーディガンとクラスの男子の中では内藤恒祐(男子十二番)に次いで派手に自分を飾っている望月卓也(男子十六番)だった。
「おい、起きろって、ダイッ!!」
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2014/04/24(木) 05:55:14.21 ID:8zbhRhi30
ト、英隆とは幼馴染であり現在卓也と交際している財前永佳(女子六番)は、人を射殺したとは思えないほど涼やかな表情で卓也をじっと見つめていた。
「…しょうがないじゃない、これプログラムなんだから。
あの人たちの話、聞いてたの? 卓也さん」
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2014/04/24(木) 05:56:04.26 ID:8zbhRhi30
男子1番 相葉優人
(あいば・ゆうと) 女子1番 朝比奈紗羅
(あさひな・さら)
男子2番 芥川雅哉
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2014/04/24(木) 05:56:48.96 ID:8zbhRhi30
高須撫子(女子十番)は扉の手すりに手を掛けたが、鍵が掛かっているようで扉はビクともしなかった。
元々吊り上がり気味の目の上の同じく吊り上がりった眉を一層吊り上げ、鋭さはあるが整った顔を不機嫌に歪めた。
今からしようとしていることは不法侵入という、A組内でも上位の家柄の出であり礼儀を重んじる家庭で生まれ育ってきた撫子にとっては屈辱でしかない行為なのだが、やりたくもないことをスムーズにできすらしない状況に苛立っていた。
自分の思い通りに事が進まない状況は、撫子が酷く嫌うものなのだ。
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2014/04/24(木) 05:57:24.08 ID:8zbhRhi30
撫子に瑠衣斗、池ノ坊奨(男子四番)と上野原咲良(女子二番)――いつも麗と行動を共にしていたけれど麗とチームが別れた残りの4人だ。
ちなみに、麗たちの班が5班なので、90%の確率で出発が連続になり外での合流が容易い並びだったのだが、唯一合流が困難となる5班からの出発になった辺り、出発順は意図的に決められたものなのではないかと推測できた。
教室を出発してから、4人の間に会話は殆どなかった。
この中で全員と分け隔てなく会話をスムーズにできるのは咲良だけなのだが、咲良は腕を負傷したことや麗・健太とチームが離れたショックによりそのようなことをする精神的余裕がなかったのだろう、沈んだ表情でずっと俯いていた。
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2014/04/24(木) 05:58:15.48 ID:8zbhRhi30
ぼそぼそと低く小さな声で池ノ坊奨(男子四番)が気遣わし気に聞いてきたので、上野原咲良(女子二番)は顔を上げ、できるだけいつもと変わらない笑顔を浮かべられるように表情筋を動かし、奨の小さく鋭い目を見つめた。
「大丈夫だよ、心配してくれてありがとう、奨くん」
腕の傷はずきずきと痛み、あまりの痛みに頭痛までしてきた。
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2014/04/24(木) 06:02:09.54 ID:8zbhRhi30
――試合開始、終了――
男子十二番・内藤恒祐
男子二十番・林崎洋海
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