過去ログ - 「GUNGRAVE SIDE STORY」
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1:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]
2014/02/01(土) 01:14:42.35 ID:HSmRUL5Mo
GUNGRAVEのスピンオフ的なSSです
マイナーなアニメのマイナーなキャラを主人公にしてます。

SSWiki : ss.vip2ch.com



2:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/02/01(土) 01:16:09.68 ID:HSmRUL5Mo


――― 僕は、孤独だった。


以下略



3:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/02/01(土) 01:16:51.56 ID:HSmRUL5Mo

その日は、雨が降っていた。

冷たい雨が、この街の体温を奪っている。行き交う人の影はなく、ただただ雨粒が僕の店の屋根を叩く。

以下略



4:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/02/01(土) 01:17:28.49 ID:HSmRUL5Mo
ジョリス「お客さん、来ないな……」

ジョリス「酷い雨だ……」

ジョリス「せっかくシチューが美味しく作れたのに……無駄になっちゃうかな……」
以下略



5:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/02/01(土) 01:18:26.88 ID:HSmRUL5Mo

やっと来たお客さんは、僕の苦手なタイプの人達だった。

白いジャケットの男、恰幅の良い男、黒人で背の低い男、寡黙な男、彼らの様な人達はこの街にたくさん居て、僕の様な弱い人間を食い物にして暮らしている。

以下略



6:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/02/01(土) 01:19:13.38 ID:HSmRUL5Mo
ジョリス「あ、あの……タオル使ってください……」

ケニー「おお!助かる!!寒くて寒くて仕方なかったんだよ」

ネイサン「おめぇ、気が利くじゃねぇか」
以下略



7:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/02/01(土) 01:19:53.49 ID:HSmRUL5Mo
ケニー「んでよーフランクの奴がよ!許してくれ〜って逃げやがんの!!俺、腹抱えて笑っちまってよ」

ネイサン「ハッハッハッ、フランクの野郎ざまぁねぇな」

ハリー「ちげぇねぇ。あの野郎、普段からいけすかねぇからな」
以下略



8:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/02/01(土) 01:20:43.18 ID:HSmRUL5Mo

ただの気まぐれって訳でもないんだ。勿論、すべてが善意による行動って訳でもない。

彼らのご機嫌とりの様な気持ちと、せっかく作ったシチューを余らせては勿体ないと言う気持ちがあった。

以下略



9:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/02/01(土) 01:21:23.98 ID:HSmRUL5Mo
ケニー「ああ……もう食えねぇ……」ケプッ

ネイサン「おめぇは食い過ぎなんだよ」

ケニー「だってよ〜こんな美味い飯、次はいつ食えるかわかんねぇんだぜ〜」
以下略



10:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/02/01(土) 01:22:03.34 ID:HSmRUL5Mo
ハリー「おい、あんた」

ジョリス「は、はい」

ハリー「俺はハリー・マクドゥエルだ。世話んなったな」
以下略



11:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/02/01(土) 01:22:43.53 ID:HSmRUL5Mo

彼らが帰った後、僕の店にまた静けさがよみがえった。

雨も弱まり、重い雲間から光がこぼれ出しているのが窓から見える。僕は、食器もろくに片付けずに彼らが座っていた席から、その様子を眺めていた。

以下略



12:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/02/01(土) 01:23:23.17 ID:HSmRUL5Mo
―― 翌日 ――

ジョリス「…………」カチャカチャ

ガチャ カランコロン
以下略



13:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/02/01(土) 01:24:01.89 ID:HSmRUL5Mo
ケニー「なんだよー俺が筋を通しちゃ悪いってのかよー!!」

ジョリス「と、取り敢えず、皆さんコーヒーでも飲みますか?」

ネイサン「そうしてぇのはやまやまだが……なぁ」
以下略



14:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/02/01(土) 01:24:43.68 ID:HSmRUL5Mo
ジョリス「ハリーさ……ハリーもコーヒーどう?」

ハリー「ああ、もらうよ。あと、料理適当に頼む」

ネイサン・ケニー「「あ、あの……ハリーの旦那……」」
以下略



15:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/02/01(土) 01:25:20.25 ID:HSmRUL5Mo

思わぬ事でびっくりした。

まさか、次の日に代金を払いに来てくれるなんて予想もしていなかったから。

以下略



16:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/02/01(土) 01:26:07.86 ID:HSmRUL5Mo

それから、彼らは僕の店に良く来る様になった。

コーヒー一杯で他愛ない会話をして、僕もたまにその輪に入って話をした。

以下略



17:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/02/01(土) 01:27:46.18 ID:HSmRUL5Mo

この街には、突然なんて事はない。

目を覆いたくなるような事でも、さも当たり前に起きて僕らの心を薄ら笑いながら揺さぶる。

以下略



18:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/02/01(土) 01:28:22.28 ID:HSmRUL5Mo
ネイサン「お、おい!ま、まさかミランダの所に行くつもりか!?今さらそんなの返したところで許してくれるわけねぇって!!」

ハリー「確かにケニーは馬鹿だ……だけど、仲間だろ?」

ブランドン「…………」コクッ
以下略



19:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/02/01(土) 01:28:56.92 ID:HSmRUL5Mo

ケニーがヘマをした。

貧しい生活の中でどうにかして僕らは遣り繰りをしていた。汚い事もしたし、人を傷つけもした。

以下略



20:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/02/01(土) 01:29:31.93 ID:HSmRUL5Mo
ジョリス「酷い雨だな……」

ジョリス「これじゃ、きっとハリー達は寒い思いをして帰って来るだろうな……タオル用意しとこうかな?」


以下略



21:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/02/01(土) 01:30:09.10 ID:HSmRUL5Mo

冷たい雨に打たれようが、吹きすさぶ風に曝されようが、望むと望まないとに関わらず、弱い僕たちに孤独を強いる。

誰かに寄り添おうとすれば、巧みな嘘が僕たちを惑わせる。

以下略



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