過去ログ - まこ「キングクリムゾン!」
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7:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]
2014/02/09(日) 14:20:15.90 ID:L0TIiBMm0
久は『活動』と称して、うちの店でバイトを始めた。
私は髪をストレートにしてコンタクトをつけ始めた。
まっすぐに伸びた髪の毛は肩まで届いた。
外は梅雨独特のもったりした、
虫やカビを活発にさせる雨が降っていて、
以下略



8:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]
2014/02/09(日) 14:21:27.17 ID:L0TIiBMm0
夏休みの前に、せっかくストレートにした髪を元に戻した。
この髪型が久とかぶっていると思ってしまって
(今思えば、彼女の髪には少し癖があるから、
 かぶってなんてなかったのだが)
その据わりの悪い感じに耐えられなくなったからだ。
以下略



9:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]
2014/02/09(日) 14:22:12.25 ID:L0TIiBMm0
久はがビーチチェアに座っているときは、
私もよくベランダに出て、
二人で話をしたり、ただ黙って風を浴びたりした。

しかし、その風がちょうどよく涼しくなった頃には、
以下略



10:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]
2014/02/09(日) 14:23:13.79 ID:L0TIiBMm0
後に、久は本当にその『権力』を使って、
和と優希をこの学校、そしてこの部に入れ、
他にもいろいろなことに暗躍してしまうのだが、
久が「まこ、推薦人お願いね」と言ってビーチチェアの上に立ち上がり、
足を滑らせて転び、屋根をそのままうつ伏せに滑っていって、
以下略



11:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]
2014/02/09(日) 14:24:04.75 ID:L0TIiBMm0
翌日、久は演説会で推薦人である私が読む原稿を書いてきた。

『1年の染谷まこです。
 私は竹井久さんを学生議会長に推薦いたします。

以下略



12:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]
2014/02/09(日) 14:25:05.97 ID:L0TIiBMm0
家に帰って、私は自分で、推薦人演説の原稿を書いてみることにした。

「竹井さんは」と書き出したが、
他人行儀な気がして、それを消して「久は」と書きなおした。

以下略



13:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]
2014/02/09(日) 14:26:03.88 ID:L0TIiBMm0
前に述べたとおり、久は学生議会長に選ばれた。

久は原稿を一切用意せずに演説に臨んだ。つまり勢いで押した。
私はおとなしく、久の用意した原稿を丁寧に読んだ。
この対比を、久は計算していたのだ。
以下略



14:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]
2014/02/09(日) 14:27:05.04 ID:L0TIiBMm0
久が忙しくなって、部活になかなか出られなくなっても、
私は毎日なんとなく部室を開けてそこで過ごした。

ベッドに寝転がって雀卓の方を見ると、
そこに一年前の久が座っているような気がした。
以下略



15:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]
2014/02/09(日) 14:28:04.04 ID:L0TIiBMm0
「まこー、いないのー?」
「まこー」
「ああ、ベッドにいたんだ」

久がとすんとベッドに腰掛けて、マットレスのスプリングが何回か揺れて止まった。
以下略



16:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]
2014/02/09(日) 14:29:16.77 ID:L0TIiBMm0
和と優希(と咲)が入ってくる入学式の前日、
久と私は部室で紅茶を飲んでいた。
久は学生議会の何かがあって、
私も入学式の準備の何かで学校にたまたま来ていて、
終わった後なんとなく部室に来てお茶を飲んでいた。
以下略



17:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]
2014/02/09(日) 14:30:06.52 ID:L0TIiBMm0
「ねえ、まこ。

 一年前にまこがこの部に来てくれなかったら。
 私はこの部を続けていられてたかどうかわからないわ。
 1年生の1年間、ずっと、誰かが来るのを待っていた。
以下略



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