22: ◆rzGQJCFW/2[saga]
2014/03/05(水) 20:17:41.52 ID:PjMI+0lAO
「んんんん様…」父の幻影は、攻撃などせず、その場に佇んでいるだけだが、賢者は、萎縮し怯えきっていた。
「賢者さん、どうしたんですか!?」
「その人は、一体だれなの!」
普段の彼女からは想像もつかない姿に、僧侶と戦士は、心配そうに声をかける。
23: ◆rzGQJCFW/2
2014/03/05(水) 20:39:28.18 ID:PjMI+0lAO
どういうことだ。俺は、賢人の言葉に動揺を隠せなかった。「奴の心に触れ、分かった事だ」賢人は続けた。
賢人曰わく、神童と呼ばれた彼女は、弱冠10歳で賢者職に就き、俺と同じ16歳の時に、父の旅に同行した。
そして、魔王決戦の時。
24: ◆rzGQJCFW/2
2014/03/05(水) 21:20:03.48 ID:PjMI+0lAO
父さんと賢者にそんな事が…俺は言葉を失った。
「罪滅ぼしのつもりか、賢者は幼いお前を守る為、お前の住む国の近隣の凶悪な魔物を、単身駆逐していった」
「!!」
25: ◆rzGQJCFW/2
2014/03/05(水) 23:37:52.21 ID:PjMI+0lAO
父の幻に、憔悴しきった賢者の元へ、歩み寄ろうとする俺を、賢人が制止した。
「杖を手に入れられるのは、心の壁を乗り越えた者だけ。手を出す事はならん」
「手は出さないさ」俺は、そう言い放つと、迷うことなく賢者の元へ向かった。
26: ◆rzGQJCFW/2
2014/03/06(木) 00:02:20.30 ID:qJyV+dDAO
「父さんとの事、聞いたよ」そう言うと、賢者は目を逸らした。しかし、俺は構わず話を続けた。
「それと、賢者が俺を子供の頃から、ずっと守ってくれた事もな」
「!」その言葉を聞いた賢者は、驚いた顔で、俺を見返した。
27:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]
2014/03/06(木) 00:24:51.16 ID:7xL/TUzGO
テンポいいな
28: ◆rzGQJCFW/2
2014/03/06(木) 00:33:20.47 ID:qJyV+dDAO
今の賢者に、下手な慰めは効果が無かった。俺は思いの丈を、賢者にぶつける事にした。
「あんたは、此処で、泣き腐って死ぬつもりか!?俺を『守る』んじゃなかったのか!?」
賢者が、『守る』という言葉に、僅かに反応した。
29: ◆rzGQJCFW/2
2014/03/06(木) 00:47:14.37 ID:qJyV+dDAO
賢者は『一人』階段を登っていった。
そして…賢者は伝説の杖を手に入れた。
「『一人』だから問題ないだろ?」俺は、賢人に語りかけた。「確かにな」賢人は、そう答えた。心なしか、満足そうに聞こえた。
30: ◆rzGQJCFW/2
2014/03/06(木) 01:32:30.77 ID:qJyV+dDAO
俺たちは、古の巨人の斧など、順調に伝説の武具を集めていった。
そして残るは、勇者の剣。
勇者の剣とは、天に住まう龍神に『認められた』勇者が授かる剣らしい…
31: ◆rzGQJCFW/2
2014/03/06(木) 01:47:26.32 ID:qJyV+dDAO
ー大神殿内部ー
現在、俺たちは、大司教の元へ案内されている。俺たちの活躍は、かなり広まっており、お陰で、大司教との面会も楽に叶った。
「御活躍の程、耳にしております。遙々よく来てくれました。勇者様」
32: ◆rzGQJCFW/2
2014/03/06(木) 02:01:17.76 ID:qJyV+dDAO
俺たちは、神殿内部の秘密の部屋へと案内された。
大司教に促され、魔法陣を踏んだ、その瞬間…
一瞬で、別の場所へと移動していた。此処が、一目で『天空』だとわかる場所だった。
目の前の巨大な建物に入ると、声が聞こえてきた。
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