52: ◆rzGQJCFW/2[saga]
2014/03/07(金) 03:38:40.95 ID:BfNML8NAO
武道と魔術。両者を神域のレベル迄に極めた魔王との闘いは、想像を絶するものだった。
『ふふふ。この程度か?勇者ああああ』
(強い!ここまでとは!だが、まだ望みはある…
俺の必殺剣さえ決まれば…)
53: ◆rzGQJCFW/2[saga]
2014/03/07(金) 03:55:14.69 ID:BfNML8NAO
剣に天から光の呪文を落とす瞬間…
俺の目前に、巨大な火球が迫っていた。
『馬鹿め!この隙を見逃すと思ったか!?』巨大火球は魔王の必殺の呪文であった。
(くそっ!万事休すか!)火球が直前まで迫り、諦めかけた時…
54: ◆rzGQJCFW/2[sage]
2014/03/07(金) 04:12:09.96 ID:BfNML8NAO
俺が、賢者の名を叫ぶ前に、僧侶が叫んでいた。「今よっ!勇者ぁぁ!!」
瞬時に頭の中で理解した。初めてできた魔王の『隙』
賢者が命懸けでくれた『好機』…
(無駄には出来ない!!)
55: ◆rzGQJCFW/2[sage]
2014/03/07(金) 04:25:51.97 ID:BfNML8NAO
魔王は『たおれた』
俺は、喜びの感情など忘れていた。賢者の事で、頭が一杯だった。
俺は、真っ先に賢者の下へ駆け寄った。
「賢者は無事なのか!?」俺は、僧侶に問いかける。
「何とか蘇生には成功しました。
56: ◆rzGQJCFW/2[saga]
2014/03/07(金) 04:51:00.38 ID:BfNML8NAO
「危ない!勇者!」
突如、戦士が叫び、立ち上がる。俺の後ろに、心臓を突き刺された筈の魔王が迫っていた。
戦士が、俺を狙った魔王の拳を、斧で受け止めてくれた。
57: ◆rzGQJCFW/2[saga]
2014/03/07(金) 05:24:31.37 ID:BfNML8NAO
「僧侶!二人を連れて逃げろ!」勇者は、単身、魔王立ち向かった。
たった一人で魔王に!?その姿を見て、僧侶は拒絶の意思を示そうとしたが…
危険な状態の賢者。命に別状は無いが、重傷の戦士。
その二人を見つめると、黙って指示に従った。
58: ◆rzGQJCFW/2
2014/03/07(金) 05:53:44.15 ID:BfNML8NAO
『父と同じく、己を犠牲にし、仲間を逃すか…親子揃って愚かだな』魔王が嘲笑する。
「犠牲?一匹の死に損ないを始末するだけだ。死ぬ訳ないだろ」俺は、負けじと言い返した。
『ふふふ。死に損ないか…確かにな』
59: ◆rzGQJCFW/2[saga]
2014/03/07(金) 15:39:14.60 ID:BfNML8NAO
(なんて強さだ!手も足も出ないなんて)
魔王は、転生の秘術で、破壊神へと生まれ変わったのだ。
『この秘術を使う羽目に無るとはな…流石は勇者と言ったところか』
60: ◆rzGQJCFW/2[saga]
2014/03/07(金) 15:49:08.44 ID:BfNML8NAO
魔王は、勇者に必殺剣を使うよう、促した。「どうせ罠だろ?」
『罠?この神の体に、そのような小細工など不要。
準備を許すだけではなく、その一撃、受けてやるわ』
「何だと!?」魔王の罠か、絶対の自信か、どちらにしろ、勇者の選択は一つだった。
61: ◆rzGQJCFW/2[saga]
2014/03/07(金) 16:10:19.81 ID:BfNML8NAO
魔王の宣言どおり、必殺剣の準備が、無事に終わった。
(後は決めるだけだ…)
「いくぞ!魔王!」
勇者は、魔王に突撃していった。
そして、勇者の剣が、魔王に直撃した。その時…
62: ◆rzGQJCFW/2[saga]
2014/03/07(金) 16:25:06.31 ID:BfNML8NAO
『力の差を理解したか?』
魔王が、満面の笑みで勇者に語りかける。
瀕死の勇者…
(俺は、ここまでなのか?)勇者は絶望に打ちひしがれていた。(必殺剣も通じない。剣も無くなった。もう、駄目だ)
63: ◆rzGQJCFW/2[saga]
2014/03/07(金) 16:45:02.36 ID:BfNML8NAO
『まだ、立ち上がるか』
立ち上がる勇者の姿を見て、余裕の態度は崩さなかったが、驚いた様子だった。
(立ち上がっても…今の俺には武器がない、どうすれば…いや!諦めるな!)
64: ◆rzGQJCFW/2[saga]
2014/03/07(金) 17:18:54.95 ID:BfNML8NAO
『それは…神の剣!何故、貴様が…
まさか、龍神が持っていたのか』魔王が激しく狼狽える。
「神の剣?」勇者は手にした『柄』を見つめると、一瞬で剣の『意思』が頭に流れ込んできた。
65: ◆rzGQJCFW/2[saga]
2014/03/07(金) 17:28:23.37 ID:BfNML8NAO
俺は柄を天に向けた。
柄から、天まで届く巨大な光の柱が生まれ、巨大な光の剣を形成した。
「きれい…」
66: ◆rzGQJCFW/2[saga]
2014/03/07(金) 17:50:17.80 ID:BfNML8NAO
『よせ…止めろ!死ぬのが怖くないのか!?』
「怖いよ」俺は、そう、答えながらも、止める気配を見せなかった。
『何故だ!?何故そこまで!?』
67: ◆rzGQJCFW/2[saga]
2014/03/07(金) 17:58:34.28 ID:BfNML8NAO
そして、世界は平和を手に入れた。
激戦の後に、仲間たちは、勇者を必死に捜したが、見つからなかった。
各国も協力し、大規模な捜索隊を派遣したが、結果は変わらなかった。
68: ◆rzGQJCFW/2[saga]
2014/03/07(金) 18:21:45.09 ID:BfNML8NAO
ーー天界ーー
『天界』其処は、正しき心を持つ者が、その生涯を終えた時に訪れる場所。
「みんな、良かったな」平和な下界の様子、仲間たちを見つめて、俺は安堵する。
69: ◆rzGQJCFW/2[sage]
2014/03/07(金) 18:26:18.40 ID:BfNML8NAO
やっと終わった
誤字だらけうぇwwwwww
70:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]
2014/03/08(土) 00:51:05.59 ID:Fx4VvKdbO
ああああ
なんだろう?一気に気持ちよく読み終わったのに
このコメントのしにくさ
71:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]
2014/03/08(土) 07:02:57.55 ID:MYhonLLFo
なんという疾走感
いい話なんだけど、なんかこう、なんだろう
うん、いい話だったよ
乙
72:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]
2014/03/08(土) 10:37:51.34 ID:2UkKuFlUo
王道でよかった
乙
72Res/30.28 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。