11:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/05(水) 00:48:43.76 ID:kVbbRwGOo
私があのぐらいの頃は今よりずっと人見知りで、
ずっと両親の足下に隠れてびくびくしているような子で、
そのくせなつくと理由をつけてはくっついて離れないというめんどくさいやつだった。
12:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/05(水) 00:49:10.36 ID:kVbbRwGOo
マイ・ネーム・イズ・アズサ。マイ・ホビー・イズ・ギター。
それは一種の壁で、小さな私を母親のように守っていてくれて、
私はその壁を強く固く広げながら育った。
13:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/05(水) 00:49:36.94 ID:kVbbRwGOo
ひっ、と驚いて息もできない声も出せない。
でもその腕の正体はすぐわかった、
私はこの熱を肌の感触をこんなことする人を知っている!
あいかわらず声なんて出ないでいる私の右肩にかわいい頭を乗せて
14:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/05(水) 00:50:04.09 ID:kVbbRwGOo
やった、やっと会えた。
どうしよう、心臓がばくばくいってる!
もうあの人なんてことするの、私まだ何の準備もできてないのに……
頭の中が急にいろんなものではじけ出してるのに
15:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/05(水) 00:50:30.61 ID:kVbbRwGOo
「……お久しぶりです、せんぱい」
間の抜けたことを私が言った。
もう、息をもらすのと変わらないぐらいの言葉だ。
16:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/05(水) 00:52:10.35 ID:kVbbRwGOo
「……お久しぶりです、せんぱい」
間の抜けたことを私が言った。
もう、息をもらすのと変わらないぐらいの言葉だ。
17:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga >>16はミス]
2014/03/05(水) 00:53:47.22 ID:kVbbRwGOo
テンションMAXの唯先輩にいいようにされながら、
自分でも唯先輩の柔らかな髪を撫でてみたりしながら、
ようやく胸が落ち着いていくのを感じていた。
18:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/05(水) 00:54:30.81 ID:kVbbRwGOo
「……あの、先輩。そろそろ落ち着きましょう」
えー?と顔を上げて私をまっすぐ見た不満げな唇、
それすらたまらなくなるけど、私は唯先輩の肩を押しやった。
19:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/05(水) 00:55:01.54 ID:kVbbRwGOo
「ほら、いそがないと!」
なにか企んでる時の半笑いで口の端をゆるめながら、先輩が手を引く。
20:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/05(水) 00:55:28.05 ID:kVbbRwGOo
しばらく公園の外を見渡して、もう販売車が去ってしまったことを確かめると、
唯先輩は駐車場の青い金網に背中をもたげて
長い長いため息をついた。
21:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/05(水) 00:56:08.16 ID:kVbbRwGOo
市道を歩きながら、私たちはそれぞれの五日間について四方山話を交換した。
滞在中も眠る前にはメールを重ねたから、新しい話はほとんどなかった。
向こうの日中がこちらでは真夜中だったりで、
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