16:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/05(水) 00:52:10.35 ID:kVbbRwGOo
「……お久しぶりです、せんぱい」
間の抜けたことを私が言った。
もう、息をもらすのと変わらないぐらいの言葉だ。
17:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga >>16はミス]
2014/03/05(水) 00:53:47.22 ID:kVbbRwGOo
テンションMAXの唯先輩にいいようにされながら、
自分でも唯先輩の柔らかな髪を撫でてみたりしながら、
ようやく胸が落ち着いていくのを感じていた。
18:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/05(水) 00:54:30.81 ID:kVbbRwGOo
「……あの、先輩。そろそろ落ち着きましょう」
えー?と顔を上げて私をまっすぐ見た不満げな唇、
それすらたまらなくなるけど、私は唯先輩の肩を押しやった。
19:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/05(水) 00:55:01.54 ID:kVbbRwGOo
「ほら、いそがないと!」
なにか企んでる時の半笑いで口の端をゆるめながら、先輩が手を引く。
20:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/05(水) 00:55:28.05 ID:kVbbRwGOo
しばらく公園の外を見渡して、もう販売車が去ってしまったことを確かめると、
唯先輩は駐車場の青い金網に背中をもたげて
長い長いため息をついた。
21:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/05(水) 00:56:08.16 ID:kVbbRwGOo
市道を歩きながら、私たちはそれぞれの五日間について四方山話を交換した。
滞在中も眠る前にはメールを重ねたから、新しい話はほとんどなかった。
向こうの日中がこちらでは真夜中だったりで、
22:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/05(水) 00:56:35.06 ID:kVbbRwGOo
通りの交差点で、私たちは別れる。
ちょうど市と市の見えない境目があって、
信号の向こうでセブンイレブンの看板が光っている方が唯先輩の住む町だ。
23:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/05(水) 00:57:01.90 ID:kVbbRwGOo
「その番組、来年春には終わるらしいですよ」
「じゃあ次なにやるんだろう」
24:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/05(水) 00:57:33.01 ID:kVbbRwGOo
私に向けられた言葉だと思えず、続きを待った。
あずにゃん、私、小学校の頃からずっとこの道を通ってきたんだよ。
せんぱいってそこの西中でしたよね。
25:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/05(水) 00:57:59.77 ID:kVbbRwGOo
青になった。
先輩も動かなかった。
「私、つらかったんだよ」
26:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/05(水) 00:58:26.38 ID:kVbbRwGOo
唯先輩がいう。
「今日だって、今度こそ私がクレープ代出すって決めてたくせにさ」
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