過去ログ - 二宮飛鳥「悲しみを引きずって」
1- 20
8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2014/04/25(金) 20:12:43.09 ID:XsXwgu560


「酷い目にあった」

「キミが酷いことを言うからだ、自業自得、因果覿面、因果はめぐる糸車ってやつさ」
以下略



9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/04/25(金) 20:18:56.22 ID:vGgGruh50



10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2014/04/25(金) 20:36:26.19 ID:XsXwgu560
「はぁ、それで、実際どうしたんだよ」

 心底心配したような、そんな優しい声色だった。先ほどまでのおちゃらけた雰囲気がなくなって、唐突に押されたプロデューサーの『スイッチ』、いつもの、と言ってしまうには頻度は低く、けれど極稀にと言ってしまうには少し違う気がするほどのバランスで押されるそのスイッチが入った彼は、ボクにとってすると少しばかり苦手だったりする。普段飄々としていて、ふざけた様子が多くうかがえる癖に、ここぞというときに限って彼はあまりに的確にボクの心に入り込んでくる、そして、何かしらを『奪って』行くのだ。
 悩みであったり、怒りであったり、寂しさであったり、何かしらを。
 毎回かならず、後に残っているのはボクにとって都合がいい、喜ばしい結果だけれど、思春期真っ盛りのボクからすると、まるで心を毟り取られる様な不安感があるのも事実なのである、プロデューサーが信頼に値する相手であるからいいものの、たまらない話であることには変わりない。
以下略



11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2014/04/25(金) 20:37:17.61 ID:XsXwgu560
 小さなテーブルを挟んでソファに座るボク達の間には、以降何とも言えない重い空気がのしかかった。
 きゅっと口を噤んで顔を伏すボクと、何も言わずにそんなボクを見つめているプロデューサー。
 事務所の壁に立てかけられた時計の秒針がこつこつと鳴るたび、まるで固く閉ざした口をノックでもされているかのような錯覚に襲われて、言い寄らぬプレッシャーに折れ、ボクは結局、我慢ならずに言葉を紡いだ。

「な、なんでもないんだ……ほんとに。ほら、ボクは『痛いヤツ』だから、少し不良ぶって授業を抜け出したくなったんだよ、これもボクの世界へのささやかな抵抗さ」
以下略



12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2014/04/25(金) 20:41:58.25 ID:XsXwgu560
「嘘だな」

 そして故に、それはあまりに弱々しく、意味を持たなかったらしい。

「またそれか、ボクは信用されてないのかな」
以下略



13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2014/04/25(金) 20:43:38.13 ID:XsXwgu560
 また二人の間に音はなくなって、静寂にノックが響いた。言い訳を探してパクパクとしばらく音を出すことなく動いていた口は、とっくに閉じて、顔を伏せたまま数十秒が過ぎる、そのたった数十秒がまるで数時間にも感じられて、耐えられなくなって、それでとうとうボクは決壊した。

「……前の……」

 最初は、チロチロと、まるでヒビから漏れ出す滴の様に。
以下略



14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2014/04/25(金) 20:45:29.51 ID:XsXwgu560
書き溜めが終わりました
需要がありそうならば、ここからさくさく書きつつ投下できたらなと思いま


15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2014/04/25(金) 20:46:18.17 ID:XsXwgu560
思います

途中で送信してしまった


16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/04/25(金) 20:47:12.91 ID:os1hVwiko
期待


17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/04/25(金) 20:49:28.61 ID:poXQXVSpo
飛鳥は期待するしかねぇ!


18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2014/04/25(金) 20:51:13.58 ID:XsXwgu560
人見ててくれたんですね、初投下なので勝手がわからなかったりですごく不安でした


 ボクは、自他ともに認める新人アイドルだ。だから最初は、別にそれほどそれに真剣に意識を向けていたわけではない。
 第三回シンデレラガール総選挙。
以下略



43Res/23.50 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice