過去ログ - 【モバマス】「きみがいたから」【結城晴】
1- 20
20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/03(土) 21:13:14.33 ID:3dnvgWSh0
 ああ言った手前、オレは勇気を振り絞って、クラスの子に声を掛ける。

「今日からオレも、練習に参加するよ。今さらだけど、平気か?」

「うん、大歓迎だよ! 色々教えてね!」
以下略



21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/03(土) 21:13:46.77 ID:3dnvgWSh0
 雪美がキョドー不審に辺りを見回しながら、木の裏に隠れる。

 グラウンドの方にそーっと顔を覗かせようとしたところで、背後から肩を叩いたよ。

「誰か捜してんのか?」
以下略



22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/03(土) 21:14:13.10 ID:3dnvgWSh0
 だらだらと過ごしてた時はあんなに長いと感じてたのに、いざ何かを始めると早ぇよな。

 雪美との寄り道や雑談、サッカーの練習、それからちょっぴりの勉強、なんてことをしてたら、クラスマッチの日はぐんぐん迫ってきたぜ。

 あれから、体育の授業中、四年とグラウンドを分け合うことが結構あって、そうなるとつい雪美の姿を捜しちまうわけだ。
以下略



23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/03(土) 21:14:45.28 ID:3dnvgWSh0
 クラスマッチ当日の、いつもとはなんだか違う感じのする朝、オレは校舎外の手洗い場で雪美と会ったよ。

「よお」

 体操服に着替えを済ませた雪美が振り向くと、口にヘアゴムをくわえてた。
以下略



24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/03(土) 21:15:18.58 ID:3dnvgWSh0
 昼休み、教室まで弁当を取りに行こうとしたら、下駄箱前で雪美が待ってたよ。

「……晴……勝ってた……おめでと……」

「まあ、当然だよ。午後からはもっと気合いを入れなきゃだ」
以下略



25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/03(土) 21:15:54.51 ID:3dnvgWSh0
 けど、半分ぐらい食ったところで、急に腹が痛くなって、それ以上食えなくなった。

「……晴……?」

 不安そうな顔をした雪美が、手を握ってきて、いきなり何だよって思ったんだけど……オレの手、震えてた。
以下略



26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/03(土) 21:16:33.70 ID:3dnvgWSh0
 トーナメント後半になって、試合数自体が減ってるからか、午前中と比べて、観客の数は明らかに増えてたよ。

 その中ですぐ、雪美の姿を見つけられたのは、あいつが最前列にいたからだ。

 雪美がそこにいるって思うだけで、なんだか心が落ち着いた。
以下略



27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/03(土) 21:17:16.24 ID:3dnvgWSh0
 そして、一点のリードを守りきり、オレたちは勝つ。

 興奮気味の雪美が駆け寄ってきて、ジュースの差し入れをくれたよ。

「……晴……すごかった……」
以下略



28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/03(土) 21:17:54.75 ID:3dnvgWSh0
 けど、それ以降、相手は守りを固め始めて、攻めが全く通らなくなる。

 むしろ、焦って強引な攻めをしたところを、カウンターから危うい展開になることが増えてきた。

 時間はみるみるうちに経過していって。
以下略



29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/03(土) 21:18:26.60 ID:3dnvgWSh0
 雪美はさ、あれから、ぴたりとオレのクラスに来なくなったよ。

 たまにこっそり、雪美のクラスを見に行くとさ、他の女子グループのところに近寄って、話しかけてるあいつの姿が見れたよ。

 やっぱりまだ、あんまりうまくいかないみたいでさ、会話にこれっぽっちも参加できてなかったり、すごすごと自分の席に戻ったりもしてたけどさ。
以下略



30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/03(土) 21:19:05.19 ID:3dnvgWSh0
 それからの日々は、ほんとう、すげぇ勢いで去っていったよ。

 雪美が友だちづくりに忙しかったように、オレにもやることがあったんだ。

 雪美と一緒に出かけたり、話をする機会は、ずいぶんと少なくなっちまった。
以下略



36Res/54.65 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice