過去ログ - 両儀家の日常
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7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/05/05(月) 12:46:16.93 ID:XEdR9lYn0


硯木秋隆の日常


以下略



8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/05/05(月) 12:47:38.07 ID:XEdR9lYn0
 私の名前は硯木秋隆。両儀家の秘書を務めている。

 現在両儀家の当主となっている式お嬢様が10歳の頃からお仕えし、それからかれこれ20年。
 現在は秘書の職務に加えて、式様のご息女である未那さまの養育係を仰せつかっている。
 先代の式お嬢様に比べて、未那さまは非常に素直で明朗快活な性格で、幼いころから誰にでも好かれる子供だった。
以下略



9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/05/05(月) 12:49:26.99 ID:XEdR9lYn0
 大体この家は、代々育児方針が大雑把……いや、おおらか過ぎるのが玉に傷である。
 先代の御当主も式様の行動には一切干渉しないという主義で、式様の深夜徘徊も黙認されていた。
 だが子供の自主性を育てるとは聞こえがいいが、何かあった時に後始末に追われるのは世話役の私の方なのだ。
 家に戻ってきた式様の着物にべったりと付いた血痕を密かに洗濯し、しみ抜きを行っていたのだって一度や二度ではない。
 普通、ちょっと散歩に出かけて血まみれで帰って来るなんていうのは明らかに異常というか、警察に即通報レベルだが、両儀家ではそれが『日常』であった。
以下略



10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/05/05(月) 12:50:24.62 ID:XEdR9lYn0
 いや、正直彼自身はそれほど胡散臭い人物というわけではないのだが。
 なぜか未那さまは、あの男をひどく気に入っているのである。


「ごめんなさい秋隆さん。わがまま言ってしまって」
以下略



11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/05/05(月) 13:05:08.08 ID:edbge6sGo
割と本気できのこが手慰みに書いて、何かのおまけの小冊子に載ってそうな感じ


12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/05/05(月) 13:09:23.71 ID:XEdR9lYn0
「着いたわ。じゃあ行って来ます秋隆さん。帰りのお迎えもよろしくお願いします」

「行ってらっしゃいませ、未那お嬢さま」


以下略



13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/05/05(月) 13:10:02.86 ID:XEdR9lYn0


黒桐幹也の場合


以下略



14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/05/05(月) 13:12:46.15 ID:XEdR9lYn0
 夜、居間に入ると式が一人でお茶を飲んでいた。

「あれ、未那は?」

「出かけた。今日はクラミツのとこに行くって言っただろ」
以下略



15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/05/05(月) 13:15:04.81 ID:XEdR9lYn0
「それよりさ。おまえ、未那とクラミツのこと、本当に心配じゃないわけ?」

 ちなみに式は瓶倉君のことをいつもクラミツと呼ぶ。
 以前、どうしてそう呼ぶのか式に聞いたら「オレにとってあいつはクラミツなんだ」と訳の分からない答えが返ってきた。
 そうして「なんだ幹也、オレとあいつの関係が気になるわけ?」なんてにやりと笑いながら聞いてくる。
以下略



16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/05/05(月) 13:17:58.03 ID:XEdR9lYn0
「親離れ……そうか。未那ももうそんな年頃になったんだな」

 物心つく頃からずっと僕の後を追って、パパ、パパと呼んでくれた小さな娘。
 父親としては少しさびしい気はするが、これもまた成長の証だ。

以下略



17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/05/05(月) 13:29:06.10 ID:XEdR9lYn0
「――――って、式、そっちから言い出したくせに、なんでそんなに落ち着いてるのさ」

「オレはあくまでも、もしもの話をしただけだ。
それに、それが現実になったとしても、仕方ないじゃないか。うちはそういう家系なんだろ。そんなの、今さらビビってどうする」

以下略



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