22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/12(月) 20:58:44.75 ID:WmSvF+Wh0
「お、お前……!」
と、そこには、
「……おやおや、これはこれは」
恐ろしく意外そうな顔でトレイを持つ、アロハシャツの男がいた。
「お、忍野……!?」
百円ハンバーガー二個とコーラとポテトのMを乗せたトレイを机に置くと、忍野メメは動揺した素振りも見せずポテトを手に取る。
「こんな所で会うなんて、偶然だねえ」
「お前な……探してる時は絶対見付からないのに、なんでこんなどうでもいい時に会うんだよ」
「さあねえ。久々の再会なのにいきなり皮肉をくれるなんて、何かいいことでもあったのかい?」
冷めたら全てが終わりだよ、と言わんばかりにポテトを次々と口へ運ぶ忍野。
なんだろう、絶望的なまでにファーストフードの似合う奴だな……。
決して褒め言葉にはならないだろうから言わないけれど。
「何かあってこっちに来ているのか?」
「別に、さっきも言った通りただの偶然だよ。人が多い場所は相応に怪異譚を集める機会も増えるんだけどね……人が多いのは嫌いだから、あまり度々は来ないし、長居はしないんだ」
それにこの格好で夜中うろついているとお巡りさんがうるさいんだよね、と忍野。
確かに四十近くのアロハ男が夜中にブラブラしていたら不審者以外の何者でもない。
それに忍野に都会ってどうしてもマッチしないイメージがある。
どちらかと言えば僕の故郷みたいな人の少ないところでひっそりと暗躍するのが似合っている。
と言うか……神原と音無さんのあんな会話を聞いた直後に当の本人と会うなんて、この世の理はどうなっているんだ。
忍野って言ったらメタル系モンスターよりもエンカウント率低いんじゃなかったのか?
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