24: ◆V0KrAyBMBI[saga]
2014/07/09(水) 23:14:47.93 ID:Q3eUf7rm0
先輩の寝起きは、正直に言えばあまりよろしくない。いや、正確には悪くなったと言うべきか。
どうにも、僕と一緒に暮らし始めてから寝起きが悪くなったようなのだ。
先輩の口ぶりからするに、以前は普通に起きられていたらしいし、今でも起きようと思えば起きられるのだとか。
『以前は誰かに起こしてもらったことなんて無いから、少しだけ甘えてるのかもしれないわね』
そう笑っていたのを思い出す。
僕は甘えられている。そう考えたら、先輩を起こすのは一つの役得だ。
寝室に入りカーテンを開けると、朝日が先輩の顔に差す。
眩しそうに寝返りを打ち、朝日から逃げようとするところで、
先輩の掛け布団を上半身が見えるように剥ぎ取る。
「先輩、朝ですよ。起きてください」
先輩の肩をとんとんと優しく叩く。
開いたネグリジェの胸元からちらりと、決して大きくはないが、綺麗な膨らみが見えてどきっとする。
毎日の事だが、やはり慣れない。
一瞬不埒な妄想をしてしまったが、すぐさま振り払う。恋人同士でもないのに、そういうことはよくない。
「先輩、起きてください。学校、遅刻しますよ」
「……んん……」
もう一度肩を優しく叩くと、微かに呻いて目をゆっくり開ける。
寝起きの瞳が僕の顔を映すと、先輩はそっと微笑んだ。
「おはよう……―――君……」
「おはようございます、先輩。もうすぐ朝食が出来ますから、顔を洗って着替えてきてください」
寝起きのぽやっとした表情は可愛く、もう少しだけ見ていたいが、まだ朝食も出来ていない。
先輩が布団で身を起こすのを確認してから、僕も立ち上がりキッチンに戻る。
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