43:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/17(木) 21:39:42.50 ID:1E0rMbJtO
自分がその事に違和感を覚えながら歩いていた時――ついに、『それ』と出くわしたんだ。
『それ』は、何食わぬ顔で人混みの中を歩いていた。
真っ青な制服に身を包んだその人は、少し歳を取った警官。
そして、その肩から見覚えのあるモノが伸びていた。
44:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/17(木) 21:40:16.21 ID:1E0rMbJtO
その人を見て、自分ははるかさんよりもその警官のことが気になった。
警官ははるかさんなんて生えてないかのような顔で辺りを見回しながら歩いている。……でも、見えてないわけ無いよね。
じゃあ彼は、肩から生えるはるかさんのことをどう思ってるんだろう。
あそこまで行って、どうして見ないふりが出来るんだろう。
45:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/17(木) 21:40:43.05 ID:1E0rMbJtO
男「ひひひ響ちゃん!?生響ちゃん!?」
女「さ、サイン下さい!大ファンです!」
ギャル「もしもし、やっべーよ!今生我那覇響と遭遇してんだけど!」
男「この間のグルメ番組見ました!最高でしたよ!」
ギャル「うっせーな!どけよオタク!」
46:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/17(木) 21:42:58.03 ID:1E0rMbJtO
警官「っ!」
警官は言葉に詰まり、周囲の人たちは黙って少しずつ離れていった。
はるかさんは、相変わらず中空を見つめてニヤニヤ笑ってる。
なんとなく、はるかさんの笑い顔がまるでその人たちのことを馬鹿にしてるかのように見えた。
47:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/17(木) 21:43:24.09 ID:1E0rMbJtO
警官「君」
すると突然、警官は完全な無表情になって自分の言葉を遮った。
警官「そんなものは、生えていない。いい加減なことを言うのはやめなさい。もしかして、最近流行ってる怪しげなハーブにでも手を出してるんじゃないだろうね?」
48:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/17(木) 21:44:40.39 ID:1E0rMbJtO
――ああ、そこで自分はやっと理解した。
この人は、この人達は、はるかさんのことを何も理解していない。むしろ、恐れるあまり理解することをやめてるんだ。
全くはるかさんの意図が掴めないから。
壁から屋根から身体から、何故生えてきて何故笑ってるのか、少し考えて、考えるのをやめたんだ。
なにか大きな恐ろしい出来事に巻き込まれるんじゃないかと勝手に思い込んで、安直な逃避に身を置いたんだ。
49:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/17(木) 21:46:44.59 ID:1E0rMbJtO
警官「芸能界はそういう噂多いしね。どうなんだい?ん?」
警官は自分を責めることで自らを守ろうとしてる。さっきまでの無表情は、人を小馬鹿にするような薄ら笑いに変わっていた。
もう自分には、彼は何の価値もないサボテンか何かのように思えた。
もう、これ以上この人と話して得られるものは何もない。
50:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/17(木) 21:48:39.71 ID:1E0rMbJtO
今日はここまで。続きは来週中には投下します。
次はもう少しアイマスっぽい雰囲気になる予定……
51:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/07/17(木) 22:07:50.17 ID:lDxkp1FH0
もっと改行が星井の
52:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/18(金) 00:14:42.05 ID:ftbYSxs+O
>>51
分かりました。ちょっと試してみます。
53:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/07/19(土) 13:59:04.66 ID:LQMesdD9o
30文字くらいで改行するといいの
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