過去ログ - 【安価&コンマ】新たな魔法使いが生まれた【仮面ライダーウィザード】
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442: ◆aGwfZTc7eA[saga sage]
2014/10/09(木) 01:24:04.09 ID:iGb6ybgS0
思わず感極まり、涙ぐみそうになる守屋にウォーロックは軽く肩を叩き、背後へ振り向きざま右手の指輪を外し、新たな指輪を嵌める。
ちょうど守屋と先峰の"壁"となる位置にウォーロックが立つ、そして――

「そういえば――」
「伏せろ」 
「えっ?」

ベルトに新たな指輪を翳すウォーロックの呟きにいち早く反応した守屋が、先峰を伏せさせる。
【ディフェンドッ!!】と叫ぶ呪文は翳した手に合わせ、その前面に"魔法陣"を展開させる。 そして、"山なりに落ちてきた光球"が着弾した。

「うっ!?」
「きゃっ!?」

魔法陣に着弾した光球は、その目的を果たせず、地に四散し爆発、上がる土煙、魔法陣を展開したまま土煙を払おうとする
ウォーロックだったが、魔法陣にもう一度"光球が着弾した"。 この事態に動じる事無く、ウォーロックは感覚を研ぎすます。
更に光球が降り注ぐが、此れはウォーロックや守屋、先峰を狙った物ではない、爆発を起こし土煙を上げる事で、
相手の集中力を削ぎ"姿"を隠す事が狙い……この状況で背後の二人を狙われる事は避けたい、が、その必要は無かった。
轟音に隠れて"大きな足音"が速いリズムでウォーロックに向かってくる。 ディフェンドの魔法を解き、ウォーロックは――

「はっ!!」

土煙を斬り裂き、振り下される"棍棒"に対し、ウォーロックは真っ向から飛び回し蹴りで迎え撃つ。
振り下された棍棒が、弾かれ、着地したウォーロックが"ゴブリン"に向かい駆け出し、力強いタックルを喰らわした。
しかし、体格の違い故か"ゴブリン"は一歩後ずさるのみ、すると、ゴブリンが素早く棍棒を放り捨てウォーロックに掴みかかる。
――"受けて立った"。

「ヌッ、ムオオオウゥゥゥッ!!」
「――っ!!」

自身の三杯はあるかと言う、ゴブリンの両手を掴み返すウォーロック、そのまま力比べの押し合いの形となる。
超重量の巨体、そして持ち前の怪力を生かし、ウォーロックを押し込もうとするゴブリン、ウォーロックを一歩、二歩と下がらせる。
さしもの魔法使いも力では部が悪いのかっ!? 思わず助けに向かおうとする守屋を先峰が必死に掴み留める。

「さ、先峰さんっ」
「駄目ッ、駄目だよっ! 守屋さんっ! 考えなしに行ったら――死んじゃう」
「ぐっ、くぅっ!」

歯を食いしばり悔しさに震える守屋。 そう、力では勝てない、太刀打ち出来ない。 
自分達と怪物達の間では絶対的な差がある……魔法使い、ウォーロックの様に真っ向から立ち向かえる相手ではないのだ。

「(む、無力だ……何らかの理由があるにせよ、ウォーロックさんは私達を助けてくれているのにっ!!
何か無いのかっ! 何か……僕たちが――僕が出来る事はないのかっ!!)」

悔しさに震えるだけでは駄目だと、守屋は考える。 考えながら、今自分に出来る事を果たす、
先峰を連れ、状況が見守れるかつ、安全な場所へ隠れる事、守屋には"今"思いつき、出来る事は、其れしかなかった。


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