過去ログ - ほむら「わたし」
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106: ◆2DegdJBwqI[saga]
2014/08/22(金) 15:18:12.98 ID:f9f35fI7o

 私の足が止まった。彼女は首の向きを前へと戻しかけ、その寸前でもう一度こちらを見て言う。

「似合ってるじゃない、その赤いリボン。暁美ほむらが二人いることが気になるんだったら、あなたに貸すわ。
暁美ほむらって名前と、この世界での身分。あなたがこれから暁美ほむらとして生きればいい。
少なくとも、まどかがこの世界にいない間は」

 二度と振り返ることなく、彼女が歩みを進めていく。

 私は一人、取り残された。そして、見滝原があるはずの方角を探した。
見滝原を目指して、彼女は歩いているのだろうか?

 纏わりつく砂が不愉快で、全身を手で払った。でも、こびりついた砂が取れていない気がして、不愉快なままだ。
やがて無駄な抵抗は止めて、再度座り込んだ。もう、砂ぼこりに紛れて、前方には人影すら見つからない。

 これから私はどうしよう? 彼女を追う? 追ったところで何ができる?
無理だ。邪魔だと思われて抹殺されるのが関の山。何か別のことを考えた方がいい。


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