15:VIPにかわりましてNIP初心者がお送りします[saga]
2014/07/27(日) 20:23:36.55 ID:IIy9Ia5F0
何やら妖しい雰囲気を醸し出すその岩穴に、自然と足が吸い込まれていく。
私はしゃがみ、体勢を低くし、少しずつ前へ踏み出していく。
一歩、また一歩。
16:VIPにかわりましてNIP初心者がお送りします[saga]
2014/07/27(日) 20:24:24.38 ID:IIy9Ia5F0
恐怖が勝った。私は引き返そうと、体を捩った。
玄(ん?)
右端の壁に顔が当たった時、その先の微かな光を見つけた。それは、出口がすぐそこにあることを意味していた。
17:VIPにかわりましてNIP初心者がお送りします[saga]
2014/07/27(日) 20:25:20.91 ID:IIy9Ia5F0
鳥の囀り。ざわめく木々。
僅か十数メートルの距離だったにも拘らず、まるで全く別のところに来たような感覚を覚えた。
玄「なんだかすごく苦しい感じがするや…ん?」
18:VIPにかわりましてNIP初心者がお送りします[saga]
2014/07/27(日) 20:45:04.29 ID:IIy9Ia5F0
そっと拾い、先ほどの黄色い花と共に手に握る。
私は周囲を見渡した。
玄(……何かが変)
19:VIPにかわりましてNIP初心者がお送りします[saga]
2014/07/27(日) 21:18:41.11 ID:IIy9Ia5F0
の手から、自然と石が滑り落ちた。
いけない。私は垂直に腰を落とし、石を拾おうとした。
――――わかった。
20:VIPにかわりましてNIP初心者がお送りします[saga]
2014/07/27(日) 21:19:12.67 ID:IIy9Ia5F0
石はほぼ球体であった。そしてここは『山の上』のはず。
ここが山なら、落ちた石は追って拾わねばならないはず。
なぜって、ここが山なら、今私が立っているここは斜面でなければならないから。
21:VIPにかわりましてNIP初心者がお送りします[saga]
2014/07/27(日) 21:20:03.45 ID:IIy9Ia5F0
私の体を寒気が走り抜けた。
―――ここは、さっきまで私がいた山じゃない。
別の、どこか。
22:VIPにかわりましてNIP初心者がお送りします[saga]
2014/07/27(日) 21:20:39.67 ID:IIy9Ia5F0
再び光が私を包んだ。
玄「ふぅ…」
私は無事に洞窟を脱出し、砂を払いながら立ち上がった。
23:VIPにかわりましてNIP初心者がお送りします[saga]
2014/07/27(日) 21:21:44.74 ID:IIy9Ia5F0
見間違いだ、幻覚だ、どこかで道を間違えたんだ。只々自分に言い聞かせる。
私はUターンして、洞窟に再び潜り込む。
意識をしっかり保ち、這い進む。
24:訂正>>23[saga]
2014/07/27(日) 21:23:26.04 ID:IIy9Ia5F0
見間違いだ、幻覚だ、どこかで道を間違えたんだ。只々自分に言い聞かせる。
私はUターンして、洞窟に再び潜り込む。
意識をしっかり保ち、這い進む。
25:訂正>>23[saga]
2014/07/27(日) 21:27:42.48 ID:IIy9Ia5F0
玄「……どういうことなの…」
私の脳内を刹那混沌が支配する。
自然、私の右足が前に出る。
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