13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/08/01(金) 21:19:33.73 ID:AZFl0iYZ0
乙
期待してる
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/08/01(金) 23:34:34.28 ID:Uohqh6+ZO
乙
期待して待ってるよ
15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2014/08/02(土) 00:03:47.02 ID:B66lyEzI0
娘typeのエーリカ&ウルスラの絵よかったね
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/08/04(月) 17:38:25.84 ID:iGZBjhfrO
乙
ニパなら生きてそう
17: ◆os0EtCPvIM[saga]
2014/08/04(月) 23:36:42.33 ID:7YXMVe5HO
――――
ふと、意識が現実に引き戻された。
18: ◆os0EtCPvIM[saga]
2014/08/04(月) 23:37:15.97 ID:7YXMVe5HO
はやる気持ちを抑えて、かすかな音を頼りに発信源を絞り込む。
音が大きくなるにつれて、私の期待も少しずつ膨らんでいった。
……ん、この辺りだな。
たどり着いたのは、おそらくパン屋か洋菓子店だったであろう小さなテナント。ドアには鍵が掛かっているけど、店先のショーウィンドウが粉々だから、出入り出来そうだ。
19: ◆os0EtCPvIM[saga]
2014/08/04(月) 23:38:07.74 ID:7YXMVe5HO
バックパックから懐中電灯を取り出して、周りを照らしてみる。
床も天井も柱も木造の、優しい感じのする造りだ。熱線のせいで炭化してるし、ホコリまみれだけど。
床に転がってる小さくて黒いのは……もしかして、パン?
店の奥には、大きなオーブンやミキサーがそのままの姿で残っている。小麦粉や砂糖が無いか探して見たけど、見当たらないなあ。
20: ◆os0EtCPvIM[saga]
2014/08/04(月) 23:38:37.35 ID:7YXMVe5HO
2階はここの店主とその家族が使っていたであろう居住スペースになっていた。風で部屋中が荒らされ放題なこと以外は、ごく普通の家だ。
「もしもーし」
やっぱり反応なし。でも、あの音はまだ鳴ってる。もしかしたら動物か何かかもしれない。
それで十分だ。とにかく他の生き物の温もりを感じたい。
21: ◆os0EtCPvIM[saga]
2014/08/04(月) 23:39:28.37 ID:7YXMVe5HO
西に傾いた太陽の日が差し込む寝室には、キングサイズのベッドがひとつ。遺体は見当たらない。空襲警報を聞いて、店そっちのけで防空壕に避難したのかも。
クローゼットに納まっていた服は、どれも私には大きすぎるか小さすぎるかのどっちかだった。これから冬になるし、手頃なサイズがあれば拝借しようと思っていたんだけど。
さて、本命の音の原因を突き止めないと。
ベッドの下にはいない。
22: ◆os0EtCPvIM[saga]
2014/08/04(月) 23:41:02.52 ID:7YXMVe5HO
こんな話を聞いたことがある。
一般的に怪奇現象として知られるラップ音。その原因のほとんどは、お化けなんかじゃなくて家屋に使われる『木』だって。
昼間、太陽に温められた木材は、夜になって気温が下がると収縮する。その時、『パキッ』とか『ピシッ』とか、乾いた音が鳴ることがあるらしい。
夜だから回りも静かで、余計に響く。臆病な人はそれがお化けの仕業じゃないかと怖がってるんだって。
23: ◆os0EtCPvIM[saga]
2014/08/04(月) 23:41:40.62 ID:7YXMVe5HO
なーんだ。気のせいだった。
ま、こんなとこだろうと思ってたけど。
同じような体験は何度もしてる。
誰かがいた痕跡を見つける度に、いつも「今度こそ」なんて目一杯期待して、結局私の早とちりでがっかりするんだ。
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