過去ログ - 全身が鉄でできている人の話
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27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/08/02(土) 18:59:49.73 ID:3k/8joHNO
めっちゃ錆臭そう


28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/02(土) 19:01:14.15 ID:SluoaBc3o
彼女はファンタジーやSFのような、
非現実的な成分が多く含まれる物語を好んで読んでいた。
特にロボットやアンドロイド物が大のお気に入りらしく、
電気羊について熱心に話す彼女を見ていると、
彼女が何故自分に話しかけようと思ったのか、その理由に彼はなんとなく察しがついた。
以下略



29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/02(土) 19:04:28.61 ID:SluoaBc3o
無いんじゃないか、と彼は答えた。

「魂なんて、死後の恐怖に脅えた人間が勝手に考え出したものだろう?
 輪廻転生とか、極楽浄土とか、そういうのにこじつけるために」

以下略



30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/02(土) 19:07:48.97 ID:SluoaBc3o
「魂があると仮定して!」

「はいはい、あると仮定して」

「植物に魂は宿ってるんでしょうか」
以下略



31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/02(土) 19:12:37.87 ID:SluoaBc3o
「つまりですね、今後人工知能の開発が順調に進んでいったとして、
 いつか自我と呼ぶのに相応しいものを持つようになると思うんですよね」

「ああ、なるほど」

以下略



32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/02(土) 19:17:23.06 ID:SluoaBc3o
「魂を持ったロボットが誕生したと仮定してさ」

「はい」

「そいつはそれでも生きてはいないんだろうか?
以下略



33:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/02(土) 19:21:25.66 ID:SluoaBc3o
「鉄さんだって、いつかは死ぬんですよね?」
少し考え込んだ様子の彼に向かって、彼女はそう言った。
随分と不躾な質問だ。

「まだ死んだことが無いからわからないね」
以下略



34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/02(土) 19:26:51.60 ID:SluoaBc3o
「少なくとも鉄さんは生きてます」

「そう願うよ」

「じゃあやっぱりいつか死ぬんでしょう」
以下略



35:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/02(土) 19:30:29.01 ID:SluoaBc3o
彼は次第に彼女が訪れるのを心待ちにするようになった。
その頻度はそう高くなく、せいぜい月に二、三度で、
大抵の場合、彼は少し肩を落としながらとぼとぼと家路についた。


以下略



36:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/02(土) 19:33:44.60 ID:SluoaBc3o
「やっぱり磁石、くっつくんですね!」

「当たり前だろ! 取ってくれよこれ!」

「いや、くっつかない鉄もありますよ。ステンレスとか」
以下略



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