過去ログ - とある幻想の一撃男(とある×ワンパンマン)
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[saga]
2014/08/03(日) 05:13:17.92 ID:g4FKKuxko
「へえー。じゃあ、俺には魔力はあるけどそれを扱う手段はないってことか」
「そういうことかも。私みたいに魔力を精製出来ない体質っていう可能性もあるけど、開発を受けたならどちらでも意味はないかな」
そんな説明をインデックスから一頻り受けた所で、上条は少しだけガッカリした様子だが、本心では気にしていないのだろう。
夏休みだけあって私服の学生が目立つ中、シスターと高校生と言う奇妙な組み合わせは全国チェーンのコンビニエンスストアの前で立ち止まった。
「ほら、コンビニついたぞ。好きなもん選んで良いぞ。600円以内だけどな」
「ホント!?」
コンビニに入ると、女の店員がギョッとした目で二人を見た。
シスターと言う服装があまりにも場違いだったからだろう。二人は気にせずに弁当コーナーへと向かった。しかし、上条の言う通り600円しか財布にはない。
「うう、どれも食べたくて選べないかも……」
「すまないねえ、俺が貧乏なばっかりに……」
眉尻を下げて憂うシスターと、よよよと泣いた振りをする上条。
「ううん、こんな異国の地でここまで親切にしてくれたのは貴方が始めてだから……とーまが好きな弁当を選んで良いよ」
「そうか……じゃあ、このソーメンを二つ買おう。これならギリ足りるし、二人で食べられるからな」
「でも、一つ当たり税込み316円じゃとーまの財布じゃ足りないかも……」
「大丈夫だ。虎の子の三十二円がまだ入ってる。丁度632円、二つ買えるさ……ア゛!?」
不安げなインデックスを安心させるように財布から小銭を出してその額を数えた所で、上条の表情が硬くなった。
「631円、だと……!? あの時上条さんは1円玉が二枚あったのを確認してます事よ!?」
その言葉とは裏腹に、心当たりを思い出して顔を真っ青にする。
そう言えば、先行きの不安さを振り払う為に気合を入れようとした拍子に小銭をばら撒いていた。
慌てて拾ったものの、1円だけ拾い損ねていたのだろう。ここに来て、ソーメンすらも変えない自分の不甲斐なさに上条は憤った。
「すまねえ、インデックス……せめてアンタの腹だけでも膨れさせてみせるさ。ここはソーメンとオニギリを二個ぐらい買ってだな……」
「あのー……」
血の涙を流す勢いで小銭を握り締めていた上条の背後から、聞き覚えのあるようなないような女性の声が聞こえてきた。
振り返ると、何処か見覚えのある顔に上条は首を傾げる。
その女性はこの店の制服を着ており、このコンビニの店員である事は容易に分かった。
「えっと、昨日助けてもらったお礼をしたいんですけど、良いですか……?」
どうやらその女店員は、昨日助けた女生徒だったらしい。
値引きシールを手に首を傾げる彼女を前にして、良い事はしておくものだと上条は心底そう思った。
同時に、昨日あれだけ格好つけておいて、今更格好がつかないことに対しては一切気にしない事にした。
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