37: ◆u7jijUkfI.[saga]
2014/08/03(日) 22:58:57.71 ID:gz+5vwBbo
遠目からではわからなかったが、祭り会場の奥は神社になっていた。くすんだ色の鳥居が立っている。
千家「十年祭の最後には、あの神社の前で篝火(かがりび)を焚くんですよ。大きな篝火をね」
P「もしかしてそれが浄めの儀式というやつですか?」
千家「おや、ご存知でしたか」
P「先ほど白河くんから。内容まではまだでしたが」
千家「そうでしたか。浄めの儀式……その目的は村を守る霊刀を浄めることにあります」
P「れいとう……刀、ですか?」
千家「ええ、『暁月(あかつき)』という名前の刀がありましてね。この村を刀の霊力で災いから守ってくれる、いわゆる護り刀というやつです。大昔、この村が出来たばかりの頃からある刀で、村の名前の元にもなっています」
白河「鬼退治の刀ですね」
P「鬼退治、というのは?」
千家「逸話が残ってるんですよ。『洞(ほら)の鬼伝説』といいましてね。大昔、この地に鬼が住み着き、村を荒らし回っていたのを、ある霊能力者がその力を注いだ刀で退治し、ある洞窟の中に封印した……そういう内容の、この村だけに伝わるお伽話です」
P「その刀が、先ほどの暁月?」
千家「ええ。そしてその暁月を操り、村を救った霊能力者の末裔が今の四条家だと言われています」
なるほど、そこに繋がってくるわけか……。
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