38:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/08/03(日) 22:17:07.59 ID:dMtqDtw/0
一月 十六日
風と波が止まないので、やはり同じ場所に停泊しています。
39:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/08/03(日) 22:18:01.56 ID:dMtqDtw/0
一月 十七日
空に雲がなく、明け方の月が実に趣深いということで、
40:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/08/03(日) 22:18:37.44 ID:dMtqDtw/0
こんな風流なやりとりをしているとき、船頭たちがやってきて、
「黒い雲が出てきたから、早く御船に戻れ」と言います。
船頭達が言ったとおり、船に引き返した直後に雨が降ってきました。
41:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/08/03(日) 22:19:30.74 ID:dMtqDtw/0
一月 十八日
……やっぱり同じ場所にいます。
42:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/08/03(日) 22:20:23.10 ID:dMtqDtw/0
また、別の人が詠んだ歌は、
『風に寄る 波の磯には うぐひすも 春もえ知らぬ 花のみぞ咲く』
43:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/08/03(日) 22:21:07.48 ID:dMtqDtw/0
これらの歌を、周りの人々が批評しています。
そこで、また別の人が歌を披露しました。しかし、その文字なんと37文字もあります。
人々は笑いを抑えきれずに噴出してしまい、歌を詠んだ人は大層機嫌を悪くしていました。
44:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/08/03(日) 22:21:41.69 ID:dMtqDtw/0
一月 十九日
相変わらず天候が悪い。
45:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/08/03(日) 22:22:36.26 ID:dMtqDtw/0
一月 二十日
天気が悪く、船を出しません。
46:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/08/03(日) 22:23:30.22 ID:dMtqDtw/0
二十日の夜に、月がでました。
ここは都と違って、月が海から出るのです。
昔々の阿部仲麻呂(あべのなかまろ)という人が唐の国に渡り、二十日の月を見て
47:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/08/03(日) 22:24:06.25 ID:dMtqDtw/0
また今日は、幸子さ……おっと、ある人がこんな歌を詠んでいました。
『都にて 山の端に見し 月なれど 波より出でて 波にこそ入れ』
96Res/40.11 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。