過去ログ - 雪乃「LINE?」結衣「そう!みんなでやろうよ!」
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932: ◆itPh.0zEvU[saga]
2016/05/01(日) 21:16:32.59 ID:0Wnj0Qzk0
二人で鍵を返しに行き、帰路につく。押している自転車の重みを腕で感じながら、俺は雪ノ下に話しかけた。

八幡「……変な感じだな。朝一緒にいることはあっても、こうやってお前と一緒に帰るっての珍しいし」

雪乃「そうね。けれど、それを言ったら最近は珍しいことだらけではないかしら」

八幡「さっきも話しただろ。変わったんだよ、俺たち。……それにこれからも変わってく。多分このままじゃいられない」

俺は本当に変わったと思う。入部したての頃は人との接触を全力で避けるようにしていたというのに、今では雪ノ下の隣を歩けることを嬉しく感じている。

彼女はどう変わったのだろうか。そして、どう変わっていくのだろうか。

雪乃「……比企谷君。私は……」

雪ノ下は急に立ち止まり、俺の名前を呟いた。俺もそれに合わせて足を止めて雪ノ下へと向き直る。

なにかを話そうとする彼女は、けれどその言葉を口にすることができず苦しんでいるようだった。

雪乃「私はっ……!」

八幡「雪ノ下」

緊張のせいで俺の声がいつもと違ったからだろうか。雪ノ下の表情が少し怯えたものへと変わる。俺はいつもの声を意識しながらさらに続けて言った。

八幡「俺も……話をしたいと思ってたんだ。そこの公園で少し休まないか?」

なにも言わない代わりに彼女は首を縦に振った。


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