46:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/09/03(水) 15:38:00.03 ID:ZhA2i8PA0
窓ガラスに映った顔を見て、私は頬の赤みに気が付く。
「……」
柏木先生への言い訳を考えている内に、
「みどりさん? 遅いので……」
彼女が現れて、そして私の頬を見て目を丸くした。
「どうしたんですか?」
驚きに満ちた表情の割に、口調は冷静だった。
「虫に刺されました」
やはり、私は言い切った。
「……」
信じるとは思えないけれど、できれば何も聞かないで欲しい。
説明と言い訳の手間も省ける。
「そうですか」
「ええ」
「私は、みどりさんと敵対したいわけでありません」
ふいに、先生は言った。
「では、何がしたいんですか?」
教師に返す言葉ではないが、私は率直に思ったことを口にする。
「あなたの味方になりたい、というのはおこがましいかもしれませんね。私は教師としてあなた以上に、あなたの将来が心配なのです」
「虫刺され一つで、大げさですね」
「たかが、虫刺され。されど、虫刺されです」
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