過去ログ - 玄「お母さんの」宥「リドルストーリー」
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12: ◆CVF0ZO0wUo[saga]
2014/08/26(火) 23:44:19.34 ID:aH7Hxcpfo

 乗っているのは私たち二人だけ。

 山上の町から麓まではバスも出ているが、私とミチコはこのロープウェイを使うのが好きだった。

以下略



13: ◆CVF0ZO0wUo[saga]
2014/08/26(火) 23:45:13.52 ID:aH7Hxcpfo

玄「これ、どういう意図で書かれたものなのか、よくわかんないね」

宥「うん。『私』っていうのは、お母さんのことだよね。ミチコさんっていうお友達と、一緒に帰るだけのお話?」

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14: ◆CVF0ZO0wUo[saga]
2014/08/26(火) 23:46:27.18 ID:aH7Hxcpfo

 マフラーを口元まで引き上げ、顔を隠すお姉ちゃん。

 お姉ちゃんの中では、もうこの文章は私小説で、「私」はお母さん、そして「想い人のキヨシくん」がお父さん、ということになってしまっているらしい。

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15: ◆CVF0ZO0wUo[saga]
2014/08/26(火) 23:47:08.67 ID:aH7Hxcpfo

宥「タイトルの岐路は、ミチコさんと『私』の岐路って意味なのかな。卒業が近づいて、ミチコさんとのお別れが迫った心情を表しているのかも」

玄「なんだか国語の授業みたいになってきたね……」

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16: ◆CVF0ZO0wUo[saga]
2014/08/26(火) 23:47:52.95 ID:aH7Hxcpfo

宥「はわわ……! なんだか見ちゃいけないものを見てる気がする〜」

玄「お姉ちゃん、そんなにマフラー巻いたら窒息しちゃうよ」

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17: ◆CVF0ZO0wUo[saga]
2014/08/26(火) 23:48:45.31 ID:aH7Hxcpfo

 表紙を見る限り、残っているのはお母さんが高三のときに使っていたものだけらしい。

 一、二年生の頃のノートや、中学生の頃に使っていたものは処分してしまったようだ。

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18: ◆CVF0ZO0wUo[saga]
2014/08/26(火) 23:49:39.72 ID:aH7Hxcpfo

 気になって「岐路」が書かれていた数Vのノートを開く。

 「岐路」以前の授業の書き取りは、切りのいいところで終わっていた。

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19: ◆CVF0ZO0wUo[saga]
2014/08/26(火) 23:51:22.43 ID:aH7Hxcpfo

 高校時代のノート以外にも、書き物は見つかった。

 しかしそれはお母さんがこの松実館で働いていた頃、常連さんとやり取りした手紙だけだった。

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20: ◆CVF0ZO0wUo[saga]
2014/08/26(火) 23:52:23.61 ID:aH7Hxcpfo

 私たちは、もっとはっきりとした何かが欲しかった。

 一番期待していたのは日記のようなものだった。

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21: ◆CVF0ZO0wUo[saga]
2014/08/26(火) 23:53:25.61 ID:aH7Hxcpfo

 私だって、お母さんがお父さんの前に誰かとお付き合いしていたなんて、できれば想像したくない。

 でも、人に歴史ありって言うしね。

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22: ◆CVF0ZO0wUo[saga]
2014/08/26(火) 23:54:10.79 ID:aH7Hxcpfo

宥「同学年にはいないね。ミチコさんもキヨシくんも」

玄「うん、でも、「岐路」の作中ではミチコさんは同級生として書かれてたよね」

以下略



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