過去ログ - 玄「お母さんの」宥「リドルストーリー」
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3: ◆CVF0ZO0wUo[saga]
2014/08/26(火) 23:37:05.33 ID:aH7Hxcpfo

 母親が生きていれば、私がここまで感傷的に、ことあるごとに、お母さんお母さんと胸中で想うことはなかったのかもしれない。

 頭の中で、お姉ちゃんとお母さんと三人、桜の下を散歩した記憶を反芻することも、今ほどはなかったのかもしれない。 

以下略



4: ◆CVF0ZO0wUo[saga]
2014/08/26(火) 23:37:48.64 ID:aH7Hxcpfo

 結局、私たちがお母さんを強く想うのは、私たちとお母さんの距離が遠く離れてしまったからなのだと思う。

 死別したお母さんとの距離は、絶対に埋められない。

以下略



5: ◆CVF0ZO0wUo[saga]
2014/08/26(火) 23:38:30.18 ID:aH7Hxcpfo

 インターハイが終わり、部室でお姉ちゃんの進路について話していたとき、穏乃ちゃん、憧ちゃんから聞いたのだ。

 私たちの親はこうだったらしいと、二人はそれぞれのお母さんの、学生時代の話をしてくれた。

以下略



6: ◆CVF0ZO0wUo[saga]
2014/08/26(火) 23:39:14.33 ID:aH7Hxcpfo

 亡くした時期が早すぎた。

 普通なら共に暮らし成長していく過程で、断片的に少しずつ、親の過去を聞き知っていくものなのだろう。

以下略



7: ◆CVF0ZO0wUo[saga]
2014/08/26(火) 23:39:58.11 ID:aH7Hxcpfo

 そこで私は、お姉ちゃんに相談して、お母さんの遺品を物色することにした。

 お母さんの私室は、今でもほぼ存命当時のままになっている。

以下略



8: ◆CVF0ZO0wUo[saga]
2014/08/26(火) 23:40:36.72 ID:aH7Hxcpfo


玄「?」

宥「小説……? なのかな……」
以下略



9: ◆CVF0ZO0wUo[saga]
2014/08/26(火) 23:41:37.48 ID:aH7Hxcpfo

玄「作文? 文系の授業でノートがなくなって、空いてるここに書いたとかかな」

宥「でも、それにしては内容が……」

以下略



10: ◆CVF0ZO0wUo[saga]
2014/08/26(火) 23:42:22.56 ID:aH7Hxcpfo

 一人称視点で綴られた小説のような文章。

 しかしその内容はあまりに平坦で、物語としての面白みには欠けていた。

以下略



11: ◆CVF0ZO0wUo[saga]
2014/08/26(火) 23:43:38.46 ID:aH7Hxcpfo

 +++


 岐路    松実露子
以下略



12: ◆CVF0ZO0wUo[saga]
2014/08/26(火) 23:44:19.34 ID:aH7Hxcpfo

 乗っているのは私たち二人だけ。

 山上の町から麓まではバスも出ているが、私とミチコはこのロープウェイを使うのが好きだった。

以下略



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