過去ログ - エルフが奴隷に堕ちた理由を考えてみたりなど
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2014/09/11(木) 14:05:15.18 ID:rTWGyU3/o
でも今は違うのだ。
今は、ずっと旅をしていたい。彼女と一緒に。
「俺は――」
言いかけた彼を、首長は手で制した。
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2014/09/11(木) 14:06:18.91 ID:rTWGyU3/o
ふざけるな。彼は奥歯をかみしめた。あんたたちの都合なんて知るものか。
首長は彼の胸中を知ってか知らずか虚空に指を振った。
「エルフは貴重だ。あのエルフを譲ればあの商人も納得するだろう」
以下略
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2014/09/11(木) 14:06:49.14 ID:rTWGyU3/o
つづく
次ラスト
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2014/09/11(木) 17:05:30.13 ID:rTWGyU3/o
……
首長からの使いが来たとき、彼はエルフに会いたいことを伝えるよう頼んだ。
最後に一度だけ、と。
以下略
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2014/09/11(木) 17:06:47.00 ID:rTWGyU3/o
夕刻、頼みは聞き入れられ、彼は牢へと案内された。
町はずれにそれはあった。
小さい建屋があり、そこから地下に階段が下りている。
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2014/09/11(木) 17:07:14.07 ID:rTWGyU3/o
彼は答えられなかった。
喉に何かが詰まってしまったように、何も言葉が出てこなかった。
彼女はそんな彼に構わず言葉を続けた。
以下略
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2014/09/11(木) 17:08:09.80 ID:rTWGyU3/o
「なによりあなたはこの町を見捨てられない。だって優しいものね」
エルフは鉄格子に近づいてきて、間から指を伸ばした。
彼も手を差し出すと、彼女は指を絡ませてくる。
以下略
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2014/09/11(木) 17:08:58.85 ID:rTWGyU3/o
彼女と出会ったのは横転した馬車の中でだ。
青い瞳が彼を見つめていた。
そして一緒に長くを歩いた。
彼女の歌を聞いた。
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2014/09/11(木) 17:09:52.39 ID:rTWGyU3/o
どれくらいの間をそうしていただろうか、気づいた時には守備兵は意識を失って彼の前に倒れていた。
ぜいぜいと荒い息が口から洩れる。
頭に上っていた血がざあっと身体の方へと落ちていった。
以下略
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2014/09/11(木) 17:10:22.92 ID:rTWGyU3/o
「なんでそんなこと訊くの」
呆然と彼女がつぶやく。
そんな姿に彼は叫んだ。
「決めたからだろうが!」
以下略
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