過去ログ - エルフが奴隷に堕ちた理由を考えてみたりなど
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2014/09/01(月) 14:59:56.04 ID:CYET1goWo
(お袋……俺はどうしたらいいんだろうな)
ずいぶん前に死んでしまった母親に問いかける。
もちろん返事はない。
もっとも母は生前もあまりしゃべる人ではなく仮に生きていたとしても返事があるかは怪しかったが。
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2014/09/01(月) 15:00:24.12 ID:CYET1goWo
焚き火の反対側に横になっているエルフが目を閉じているのを確かめ、彼は小さく口を開いた。
おぼろげな記憶に残る歌をゆっくりと口ずさむ。
母とは違い、かすれて下手くそな彼の声。
歌詞も音程もあやふやだが、確か子熊が紅い葉を探して歩く話だ。
以下略
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2014/09/01(月) 15:01:22.96 ID:CYET1goWo
つっかえつっかえ歌い終わりため息をついた時、視線を感じた。
エルフが横になったまま目を開いてこちらを見ていた。
「なんだよ」
以下略
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2014/09/01(月) 15:01:58.93 ID:CYET1goWo
眠りに落ちる間際に彼はふと思う。
久しぶりに母のことを思い出したのは、道に足音が二人分あったからかもしれない。
そんなことを。
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2014/09/01(月) 15:02:37.98 ID:CYET1goWo
つづく
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2014/09/01(月) 17:52:58.58 ID:38a4BFEnO
一旦おつ
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2014/09/02(火) 23:58:20.47 ID:KlnWlV/x0
期待
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2014/09/03(水) 18:09:01.53 ID:K3mCrWsfo
朝日が昇る少し前、冷たい空気に震えながら彼は目を覚ました。
はっきりしない頭を振りながら起き上がる。
エルフは昨晩と同じ場所で眠っていた。
目を覚ましたら煙のごとく消えていた、などという不安もあったのだが、とりあえずそういったことはなかった。
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39
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2014/09/03(水) 18:09:28.90 ID:K3mCrWsfo
荷物をまとめて歩き出すと、また陰気な旅が始まるかに思えた。
実際太陽がもう少し高く昇るまではどちらも口をきかなかったが、しばらくしてエルフが声を上げた。
「わたしたち、どこまで行くの?」
以下略
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2014/09/03(水) 18:09:56.66 ID:K3mCrWsfo
エルフはしばらく考えるような間を置いた後に再び口を開いた。
「どうかしら。人間の世界にはわたしたちを金品と交換する仕組みがあってあなたはそれを活用するというだけだし。
特に不思議なところはないわ。そういうものなんでしょう」
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2014/09/03(水) 18:10:24.06 ID:K3mCrWsfo
まあそうかもしれないが。
もしかして自分が売られるに値する理由があるのか確かめたいのだろうか。
彼は意地の悪いことを思いついた。
以下略
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