過去ログ - 八幡「やはり俺の世にも奇妙な物語はまちがっている」いろは「特別編ですよ、先輩!」
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◆.6GznXWe75C2
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2014/10/31(金) 21:21:59.74 ID:B4EYcr5Go
だから、その前にあの世界を私なしでも存在し続けられるものにする。そのためには、あの世界を別の次元の空間に移動させないといけない。それ以外に存続させる方法はない。
ただ、それは逆に言ってしまえば、この世界と『俺ガイル』の世界とのリンクを完全に切ることになる。つまりそれ以降、私たちは二度と『俺ガイル』に干渉できなくなるんだ。
その時は、たとえ私が仮想現実体験装置を使うことを許可したとしても、君は二度とあの世界に入れない。
以下略
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◆.6GznXWe75C2
[saga]
2014/10/31(金) 21:23:02.14 ID:B4EYcr5Go
八幡「何だよ……これ……」
この手紙は間違いなくあの博士からだ。
仮想現実体験装置。
以下略
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◆.6GznXWe75C2
[saga]
2014/10/31(金) 21:23:51.26 ID:B4EYcr5Go
俺はその日に、残りの二枚の手紙を読むことができなかった。
それは次の日も、そのまた次の日も同じで、その間、俺は死んだような日々を送っていた。
授業も上の空。何も考えずに終わる一日。
以下略
851
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◆.6GznXWe75C2
[saga]
2014/10/31(金) 21:25:31.31 ID:B4EYcr5Go
拝啓――比企谷八幡様
なんてあなたに書くのは野暮ね。こんにちは。雪ノ下雪乃です。
こちらは元気にやっています。記憶を受け継いだまま最初に戻ったから、私と由比ヶ浜さんはまだ、あなたのことを覚えているわ。――他の人は忘れてしまったのだけれど。
以下略
852
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◆.6GznXWe75C2
[saga]
2014/10/31(金) 21:26:40.93 ID:B4EYcr5Go
やっはろー! 由比ヶ浜結衣です!
まだあたしのこと覚えててくれるといいんだけど……。あと、お菓子はちゃんとガマンしてるからね。
こっちではみんな元気だよ。小町ちゃんも、彩ちゃんも、隼人くんも、中二も、みんな……。
以下略
853
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◆.6GznXWe75C2
[saga]
2014/10/31(金) 21:27:38.53 ID:B4EYcr5Go
気づいた時には、頬に涙がつたっていた。
博士の手紙だけでわかっていたつもりだったが、そんなことはなかった。この二人の手紙によって、俺は改めて痛感してしまった。
俺は、もうこの二人には、永久に会えないのだと。
以下略
854
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◆.6GznXWe75C2
[saga]
2014/10/31(金) 21:28:38.35 ID:B4EYcr5Go
しかし、それは永久に叶わない夢となる。博士のことを恨まないわけがない。俺はそんな聖人君子ではない。
けれど、それがそもそも八つ当たりでしかないとわかっているから、このどうしようもない気持ちのやり場が、見つからない。
ただ必死でこれ以上、涙を流さないように拳を握りしめる。が、それも無駄で流れる涙は止まらない。
以下略
855
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◆.6GznXWe75C2
[saga]
2014/10/31(金) 21:29:15.97 ID:B4EYcr5Go
次の日。
予備校の隣にあるユザワヤで便箋と封筒一式を買い揃えてきた。
ペンを片手に机の前に陣取る。さて、何と書こうか。
以下略
856
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◆.6GznXWe75C2
[saga]
2014/10/31(金) 21:30:08.72 ID:B4EYcr5Go
某日 午後十時
郵便ポストの前に立つ。結局あれから徹夜して一通り書き上げ、二日かけて推敲した。俺の手の中には、一封の封筒がある。最後にもう一回予備校で読み直し、封をした。中に入っているのは、送られて来た時と同じく三枚の便箋。
博士宛と、奉仕部の二人宛だ。
以下略
857
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◆.6GznXWe75C2
[saga]
2014/10/31(金) 21:30:42.80 ID:B4EYcr5Go
八幡「……あんたは」
俺の目の前にいたのは、あの博士だった。
博士「やぁ、久しぶりだね」
以下略
858
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◆.6GznXWe75C2
[saga]
2014/10/31(金) 21:31:26.47 ID:B4EYcr5Go
八幡「……まだ――」
博士「間に合うよ。予定より一週間も早い」
八幡「…………」
以下略
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