過去ログ - 八幡「やはり俺の世にも奇妙な物語はまちがっている」いろは「特別編ですよ、先輩!」
↓
1-
覧
板
20
855
:
◆.6GznXWe75C2
[saga]
2014/10/31(金) 21:29:15.97 ID:B4EYcr5Go
次の日。
予備校の隣にあるユザワヤで便箋と封筒一式を買い揃えてきた。
ペンを片手に机の前に陣取る。さて、何と書こうか。
以下略
856
:
◆.6GznXWe75C2
[saga]
2014/10/31(金) 21:30:08.72 ID:B4EYcr5Go
某日 午後十時
郵便ポストの前に立つ。結局あれから徹夜して一通り書き上げ、二日かけて推敲した。俺の手の中には、一封の封筒がある。最後にもう一回予備校で読み直し、封をした。中に入っているのは、送られて来た時と同じく三枚の便箋。
博士宛と、奉仕部の二人宛だ。
以下略
857
:
◆.6GznXWe75C2
[saga]
2014/10/31(金) 21:30:42.80 ID:B4EYcr5Go
八幡「……あんたは」
俺の目の前にいたのは、あの博士だった。
博士「やぁ、久しぶりだね」
以下略
858
:
◆.6GznXWe75C2
[saga]
2014/10/31(金) 21:31:26.47 ID:B4EYcr5Go
八幡「……まだ――」
博士「間に合うよ。予定より一週間も早い」
八幡「…………」
以下略
859
:
◆.6GznXWe75C2
[saga]
2014/10/31(金) 21:32:40.09 ID:B4EYcr5Go
八幡「確かに恨んでないわけじゃない」
博士「…………」
八幡「でもそれ以上に感謝している」
以下略
860
:
◆.6GznXWe75C2
[saga]
2014/10/31(金) 21:33:33.40 ID:B4EYcr5Go
博士「……そう言ってもらえると、こっちも嬉しいよ。あれを作った甲斐があるというものだ」
八幡「じゃあ、これをあいつらに」
手紙を博士に渡す。俺の思いをできる限り詰め込んだ封筒だから、直接渡せて安心した。
以下略
861
:
◆.6GznXWe75C2
[saga]
2014/10/31(金) 21:34:44.19 ID:B4EYcr5Go
感触からして何かの紙かカードのようだ。面に触れないように端を持って袋からゆっくり取り出す。
八幡「これは……!」
博士「本当はそれも一緒に送ろうと思ってたんだけどね。私としたことが入れ忘れていた」
以下略
862
:
◆.6GznXWe75C2
[saga]
2014/10/31(金) 21:36:32.65 ID:B4EYcr5Go
俺のマフラーを掴み笑顔を浮かべる由比ヶ浜に、キョトンとした表情で由比ヶ浜の隣にいる雪ノ下。そして、不機嫌そうな顔と、腐った目でカメラを見る俺が、そこには写っていた。
それを目にした瞬間、今まで思い出さないようにしていたいくつもの思い出たちが、一斉に頭の中をよぎった。
『ごめんなさい。それは無理』
以下略
863
:
◆.6GznXWe75C2
[saga]
2014/10/31(金) 21:37:46.34 ID:B4EYcr5Go
『……あなたのやり方、嫌いだわ』
『ああいうの、やだ』
『馴れ合いなんて、私もあなたも一番嫌うものだったのにね……』
以下略
864
:
◆.6GznXWe75C2
[saga]
2014/10/31(金) 21:39:11.37 ID:B4EYcr5Go
思い出とともに、膨大な量の感情が胸の中に雪崩のように流れ込んでくる。泣かないように歯を食いしばっても、溢れる感情の波は止められなかった。
八幡「雪ノ下……由比ヶ浜……っ」
この一週間だけで、何度俺は涙を流しただろう。何度、この胸の痛みに耐えかねて叫んだだろう。
以下略
865
:
◆.6GznXWe75C2
[saga]
2014/10/31(金) 21:40:03.90 ID:B4EYcr5Go
博士「落ち着いたかい?」
八幡「……みっともないよな」
博士「いや、いいんだよ。それが若者の特権さ。泣きたいだけ泣いて、怒りたいだけ怒って、笑いたいだけ笑えばいい。大人になると、それが少し難しくなるからね」
以下略
900Res/311.40 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
板[3]
1-[1]
l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。
過去ログ - 八幡「やはり俺の世にも奇妙な物語はまちがっている」いろは「特別編ですよ、先輩!」 -SS速報VIP http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/kako/1410267660/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice