過去ログ - 【ごちうさ】ハッピーの素はあんこ【あんこ×ティッピー】
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72: ◆AkH/4.EZSk[saga]
2014/10/14(火) 20:37:37.55 ID:JR1CpD+00
リゼがこのままじゃ間に合わない――そう思うのとほぼ同時に、目の前を走るあんこはリゼへ道を空け、そしてそのまま急停止をした。
まるでリゼの心を読み、「これでもっと加速できるだろ?だから早くティッピーを助けろ」と言わんばかりの行動であった。

リゼにそんな事を思う余裕はなかったが、目の前の邪魔な物がなくなり加速出来るのは事実であった。
次の瞬間、リゼは地面を強く踏みしめ、そして一気に地を蹴った。
以下略



73: ◆AkH/4.EZSk[saga]
2014/10/14(火) 20:38:48.17 ID:JR1CpD+00
その後

チノとココア、そして少し遅れ千夜とシャロが追いつくも、チノはティッピーの惨状を見てショックのあまりその場にへたり込んでしまう。

一刻を争うため、リゼはチノをココアとシャロに任せ、ティッピーを抱き上げてからすぐに自分によじ登り今も肩に乗っかっているあんこを千夜に退かせさせてから、再びすぐに病院へ向い駆け出した。
以下略



74: ◆AkH/4.EZSk[saga]
2014/10/14(火) 20:41:51.72 ID:JR1CpD+00
――
―――
――――その日も相変わらずあんこは無表情であった。
無表情のまま千夜の腕から降り、そしてトコトコと歩いてゆき……そして――

以下略



75: ◆AkH/4.EZSk[saga]
2014/10/14(火) 20:42:25.89 ID:JR1CpD+00
あの日から二週間が経っていた。

その後、ティッピーは奇跡的な回復をしてみせたのであった。

さらにお腹の仔も若干従来より遅くはなるが、このままなら無事に出産が出来るであろうとの事であり、医者も奇跡としか言いようがないと驚いていた。
以下略



76: ◆AkH/4.EZSk[saga]
2014/10/14(火) 20:43:12.70 ID:JR1CpD+00
それから先のことはチノの頭には殆ど入ってこなかった。

ココアと千夜がいつの間にかキャリーを持っており、ティッピーへ笑顔でお祝いの言葉を送っていた。

「あんこったらガラにも無く照れちゃって」
以下略



77: ◆AkH/4.EZSk[saga]
2014/10/14(火) 20:45:35.12 ID:JR1CpD+00
盛大なクラッカーと歓声でチノの頭が次第にハッキリとしていった。

――ああ、やっぱりアレはもう「おじいちゃん」ではないのだ

あんこに迫られ、キスをされ、そして今ではあんなに体をもぞもぞと擦りつけているあんこに対してもされるがままの、いくら病み上がりとはいえ、ろくに反応を示さないティッピーを見ながらチノは理解をした。
以下略



78: ◆AkH/4.EZSk[saga]
2014/10/14(火) 20:50:29.18 ID:JR1CpD+00
それから数日後。

ティッピーは無事に元気な3羽の仔ウサギを出産することが出来た。

一羽は毛並みは父親のあんこそっくりで黒く、見た目は母親のティッピーとそっくりであった。
以下略



79: ◆AkH/4.EZSk[saga]
2014/10/14(火) 20:51:26.72 ID:JR1CpD+00
「急に寂しくなっちゃたね」

「そうですね」

その日の仕事もいつも通りに終わり、チノの部屋でティッピーとそれにじゃれついているチビ白たちを眺めながらココアが漏らし、チノもそれに相槌を打つ。
以下略



80: ◆AkH/4.EZSk[saga]
2014/10/14(火) 20:55:29.59 ID:JR1CpD+00
部屋が静寂に包まれる。

視線をティッピーたちの下へ落すと、二羽のチビ白たちは遊び疲れたのか、いつの間にかティッピーの横で静かな寝息をたてておりティッピーもそれを静かに見守っていた。

「……おじいちゃん。」
以下略



81: ◆AkH/4.EZSk[saga]
2014/10/14(火) 21:08:15.35 ID:JR1CpD+00
―エピローグ―

それから月日は過ぎ

甘兎庵へ引き取られたチビ黒は今ではあんこと共に台座に座り、看板親子うさぎとして客たちを和ませていた。
以下略



82: ◆AkH/4.EZSk[saga]
2014/10/14(火) 21:11:50.43 ID:JR1CpD+00
ハッピー?

ええハッピーですとも。
あんこが。ココアが。千夜が。

以下略



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