過去ログ - 【艦これ】「提督、榛名は……榛名は大丈夫ですよ」
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4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/29(月) 03:02:56.66 ID:ZgYpFlXYO
ー第一艦隊sideー

「三時の方向、複数の熱源反応! 北上、迎撃を!」

「くぅー、さっきからキツい指示ばっかしてくる……ねっ、と!」

敵潜水艦から放たれる魚雷と北上から放たれた魚雷がぶつかり合い盛大な爆発を起こす。その余波で生まれた水飛沫と荒波が少女達の身体を濡らすが、それを彼女達が気に止める余裕はない。

「幾ら長門型の装甲とはいえ至近距離の雷撃は中々に堪えるな……」

「すみません、長門さん。私のせいで……」

「ん? いやいや、仲間を守るのは当然の事だよ。だから、謝るよりも違う言葉のが嬉しいかな」

「ですが……。いえ、ありがとうございます、長門さん」

五十鈴と北上が奮戦してるとは言え、魚雷は全て迎撃出来ている訳ではない。その撃ち漏らしーー的確に赤城を狙うソレーーを長門は一人で全て肩代わりしている。
故にまだ余裕を見せてはいるものの、長門の衣装の損傷は目に見えて大きい物となっていた。

「すみません、長門さん。私まで庇ってもらって」

「構わんさ、比叡。庇う相手が一人増えたところで、このビッグセブンになんら問題はない。だから、お前は赤城に気を向けてやってくれ」

「私にも潜水艦への攻撃が……せめて、魚雷の迎撃ができたらいいのに……!」

長門、比叡、赤城達の前を先導という目的で疾走する榛名だが、五十鈴や北上のように潜水艦と戦えない事がとてももどかしく歯痒かった。

「駄目よ、榛名。ここは私達の戦場で、貴女はその三人を導く役目があるんだから」

「五十鈴っちの言う通りだねー。この海域は貴女達さえ抜けてしまえば、あとはどうにでもなるんだから」

榛名の心情は五十鈴と北上もよく理解できる。だからこそ、次々と放たれる敵の魚雷を片端から迎撃しながら、彼女達は榛名に言い放つ。

「はい……はい! すみません、弱気になってました。榛名はもう大丈夫です!」

二人の言葉の端々から感じ取れる叱咤。それに鼓舞された榛名は自分の両頬を叩いて気合いを入れ直す。その効果か、彼女の纏う雰囲気が変わった。

「●●■■▲ーー!」

その榛名の雰囲気に気圧されたか、敵方の潜水艦が一瞬たじろぐ。その瞬間、敵の攻勢は確かに止まった。
疲弊しているとは言え、伊達に何度も戦場に出ていない五十鈴達が、そんな隙を見逃す筈もなく、彼女達はその海域の離脱のため、全速力で駆け出した。


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