過去ログ - 【艦これ】「提督、榛名は……榛名は大丈夫ですよ」
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5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/29(月) 03:04:22.45 ID:ZgYpFlXYO
「あの海域を抜けられたか……」

「そうね。けど、パーティはまだ始まったばかりみたいよ」

「もう、五十鈴っちー、そういう冗談やめてよー」

幾ら人間離れをした性能を少女達が持っていたとしても、海域の最深部からの息を休める暇もない全力離脱は彼女達の体力を容赦なく奪っていく。
そして、先の潜水艦との戦いで、五十鈴と北上も損傷し、六人の内で、外傷が見当たらないのは唯一榛名だけとなっていた。

「ここは榛名がやります! 皆さんは私が沈めさせません!」

「長門さん、赤城さんをお願いします。ここは私も、気合い入れて、行きます!」

「一時の方向に敵艦隊確認。五十鈴には丸見えなんだから!」

前方から感じる更なる伏兵に無事に帰還できるのだろうかという不安が鎌首をもたげる。それを追い払うために、彼女達は声を張り上げる。
心だけは何があっても負けてはいけないと分かっているから。

「主砲、砲撃開ーー」

「ーー榛名、待った!」

敵の艦隊が射程に入ったために砲撃の準備をしていた榛名を五十鈴が止める。やる気満々であったがために、五十鈴のその不可解な介入に訝しげな視線が向けられる。
そんな彼女の視線を軽く受け流しつつ、五十鈴は笑顔を浮かべる。

「私達はなんとか勝てたみたいよ」

五十鈴以外の五人が、その表情に疑問符を浮かべると同時にソレは起こった。

「第一支援部隊! 全砲門ファイアー!」

敵の伏兵が背後から砲撃されてなすすべもなく沈んでいく。

「あれは、味方の援軍……!?」

「嘘……。だって、まだここは敵地のど真ん中なのに……幾らなんでも早すぎます!」

目の前で掃討されていく敵。それで漸く状況を理解した五人ではあるが、目の前の光景を中々飲み込めない。比叡と赤城が信じられないと言わんばかりに目を見開きながら言う。

「ふっふー、それはこの川内さんが教えてしんぜよう」

いつのまに近づいたのか、六人の側に探照灯を持った川内がやってきていた。

「お姉ちゃん、手短にね」

「那珂ちゃんが説明しようかー?」

更にその川内の後ろから、川内の姉妹である神通と那珂も姿を現す。

「いやいや、ここはこの私に任せて。ええっとですねー、この行軍には深い事情があるのですよ」

「提督の事だから、私達の出撃の後で、心配になって支援艦隊を出したとかそんなところでしょ」

「…………」

「あー、言われちゃったねー、お姉ちゃん。ドンマイだよ!」

勿体ぶる川内。それを両断する五十鈴。先に言われ二の句も告げれず、意味もなく口だけを動かすもやがて項垂れる川内。それを笑顔で慰める那珂とその光景に微笑む神通。

「ヘーイ、二人とも無事でよかったネー!」

「金剛お姉さま、援軍ありがとうございます!」

「お姉さま、助かりました。正直、結構キツかったです」

「あら、比叡姉様が弱音を。珍しいのでデータに残しておきましょう」

「霧島!? 一体いつからそこに……ってそのデータをこちらに渡しなさい!」

敵を倒し終わったのだろう。旗艦として指示を出していた金剛と霧島も合流する。

「いきなり賑やかになったな」

「そうですね。でも、嫌いじゃないです、こういうの」

「やれやれ……。ここは一応戦場なんだし、続きは帰ってからにして欲しいんだがな。ほら、北上も自分で動いてくれよ」

「やだー、もう動きたくないー。木曾っち、私を運んでー」

長門と赤城が苦笑を浮かべ、北上が木曾にべったりとくっつく。
この瞬間に限り、ここは確かに平和だった。


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