過去ログ - 【艦これ】「提督、榛名は……榛名は大丈夫ですよ」
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6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/29(月) 03:08:11.50 ID:ZgYpFlXYO
勿論、そんな平和、長続きする筈もないのだが。

「……っ! 総員、戦闘体勢よ!」

五十鈴の号令に、弛緩していた空気が一気に張りつめる。

「敵の高速艦に追い付かれたわ。今から離脱しても間に合わない」

「ふむ。どうやら、潜水艦相手に時間をかけすぎたみたいだな」

「ノー! せっかく合流できたと言うのに、休む暇もないのネー!」

冷静に状況を分析する五十鈴。それを聞いて長門と金剛がぼやきながらも水平線に視線を向ける。

「夜戦、していいの!?」

「背後から撃たれるくらいなら、ここで迎撃した方がいいとは思うけど……」

「那珂ちゃんは沈まないから、ここで戦っても全然オーケーだよ!」

それに続いて川内型の三姉妹も長門達の横に並び立ちつつ、接敵に備えながらいつでも攻撃ができるように構える。

「向こうは向こうで大丈夫そうか? なら、北上、比叡、榛名、霧島。俺達は赤城を守りながら撤退だ。鎮守府に帰投するぞ」

「すみません、皆さん。この借りは必ずお返しします……」

「もう。謝りすぎですよ、赤城さん。それに貸しだなんて思ってもいませんから、気にしないでください。それじゃ、榛名、霧島、先導宜しくね」

「お任せくださいな、比叡お姉さま。さ、榛名、行きますよ」

「…………」

赤城を庇うために陣形を組む五人。しかし、榛名がそれに加わらない。悲痛な表情で、海原に視線を落としている。

「んー、どうした榛名っちー?」

「……ダメです」

「ダメって、何が?」

「ここで戦うと、幾ら敵の戦艦級が低速と言えども、追い付かれてしまいます! そうなっては、ここに残る皆さんの全滅すら有り得ます。だから、戦ってはいけません!」

「…………」

それでも、誰かが言わねばならない。皆が目を背けている可能性を指摘してやらねばならない。その役目は第一艦隊の旗艦である榛名自身の役目であると、彼女は腹を括る。
そんな榛名の言葉に、一同は黙りこむ。しかし、その沈黙も長くは続かず、長門が意を決したように口を開いた。



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