過去ログ - 向井拓海「The Passion――判定は許さない」
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27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/06(月) 19:09:54.62 ID:hGctJzQM0
「何でもは間違い。貴女に出来る事だけよ。
 レアメダルとは人が持つやさしさの塊。その輝きは人と人の縁をほんの少しだけ強く、結び付けてくれるから。
 本来結びつくはずの無かった人々でさえも」

「だったらもうテメェにゃ用はねぇ。上へ行かせてもらうぜ」
以下略



28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/06(月) 19:10:59.90 ID:hGctJzQM0
「宝とは貴女のやさしさね」

「意味が分からねぇ。出まかせ言ってんじゃねぇぞ」

「私達は嘘を言えないの。レアメダルとは人が持つやさしさの塊。
以下略



29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/06(月) 19:11:49.57 ID:hGctJzQM0
「予言ってのはなんだ?」

 ならば急所をえぐれ。もっとも単純にして本質へたどり着くこの質問。
アタシは柳と話をするべきだ。対話こそが人と人の縁を繋いでくれる。

以下略



30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/06(月) 19:12:27.87 ID:hGctJzQM0
「アイドルと成るのは、長い黒髪でお胸のおっきな女の子よ。下を見て頂戴」

「下? 床はコンクリートだろ、それともブラウン管かよ」

 視線を落とすとうちっ放しのコンクリートの床が見える。
以下略



31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/06(月) 19:13:19.06 ID:hGctJzQM0
 視界は狭まり、航空写真はうちっ放しのコンクリートへと模様を変えた。
おっさんの虚ろな声が妙に印象的だった。

「物乞いのおっさんじゃねえか、アイツがウンエイなのか?」

以下略



32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/06(月) 19:14:03.39 ID:hGctJzQM0
「エナジードリンク1本」

「はぁ!? たかが栄養剤1本じゃねーか。小銭を返して貰えばそれで済む話だ。
 しかもそれは仲間の為にやった事だろ、何がわりいってんだよ」

以下略



33:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/06(月) 19:15:28.81 ID:hGctJzQM0
 長い黒髪の毛先は茶へ染まり、耳元には光るピアス、身長は165cm。アタシよりは年下だろうがいかにも今時のKOOLな女子コーセーって奴だ。
……待て、あのねーちゃんには見覚えがある。

「彼女は渋谷凛。親孝行な花屋の娘。
 彼女は彼の誘いを断わったの。そう、ただそれだけで終わる話……」
以下略



34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/06(月) 19:26:29.81 ID:hGctJzQM0


「全ての結末は日曜日。天気は晴れ。朝の10時。
 アタシは始まりを聞いていた」

以下略



35:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/06(月) 19:27:08.47 ID:hGctJzQM0
 アタシの人生は待つ事から始まった。アタシは何時も小学校が終わると真直ぐ家へ戻って、親父の帰りを待っていた。
付き合いの悪い人間だって事で、大抵の奴からは白い目で見られていたっけな。知ってるだろうけどよ。

 だけどアタシはダチの少ない自分を孤独だと感じた事はない。
アタシにとっての孤独とは所属する場所が無いって事だ。あの頃アタシの居場所は親父のそばだった。
以下略



36:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/06(月) 19:27:46.61 ID:hGctJzQM0
 ある時ふと思いたって、親父の机で束になってる書類を捲り見た事がある。
別に何がしたかったって訳じゃない。それを見て話がしたかった訳でもない。
ただ、親父の仕事を理解したかった。親父の事を知りたかった、きっとアタシにあったのはただそれだけだった。


以下略



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