27: ◆/BueNLs5lw[saga ]
2014/10/29(水) 12:47:08.10 ID:X9aKwQz80
歌い出しは力強かった。オリジナル曲。何も見えないけれど、歌だけが届いていた。
喉にせり上がってきた酸っぱいものが呼吸を遮った。
にこ「っ……」
28: ◆/BueNLs5lw[saga ]
2014/10/29(水) 12:59:33.09 ID:X9aKwQz80
向かったのは音ノ木坂学院だった。
人の目を気にしつつ、校庭にこっそり忍び込んだ。
にこ(何やってるんだろ……)
29: ◆/BueNLs5lw[saga ]
2014/10/29(水) 13:12:00.01 ID:X9aKwQz80
少女「ねえ、おばちゃん」
降ってきた声に、にこはギクリとして振り返った。
小学生くらいの女の子だ。ツインテールをなびかせて、どうやってそこに登ったのか、こちらを見下ろしていた。
30: ◆/BueNLs5lw[saga ]
2014/10/29(水) 13:19:41.63 ID:X9aKwQz80
にこ「何で知ってるのよ……?」
少女「だって、私はにこだもん」
にこ「人をからかうのが好きみたいね……」
31: ◆/BueNLs5lw[saga ]
2014/10/29(水) 13:39:39.54 ID:X9aKwQz80
少女「私、笑顔のやり方忘れちゃって……お姉ちゃん笑って?」
にこ「あんたね、アイドルの基本、いや土台でしょ? 本場の笑顔を見せてやるわ……にっこにこにー!」
少女「わあ、上手!」
32: ◆/BueNLs5lw[saga ]
2014/10/29(水) 13:53:39.62 ID:X9aKwQz80
ブーブー。
携帯が鳴動した。
にこ「あ、真姫ちゃん……」
33: ◆/BueNLs5lw[saga ]
2014/10/29(水) 13:56:58.68 ID:X9aKwQz80
にこ「ふー……あ、ごめんね」
少女はどこにもいなかった。
にこ「あれ……帰ったのかしら」
34: ◆/BueNLs5lw[saga ]
2014/10/29(水) 14:08:26.67 ID:X9aKwQz80
笑顔の練習なんて、久しぶりにやった気がする。
冗談でやることはあっても、本気で心からすることはなかった。
にこ(ガキ相手に何ムキになって……)
35: ◆/BueNLs5lw[saga ]
2014/10/29(水) 14:09:11.52 ID:X9aKwQz80
短いですが、にこ編終わりです。
ありがとうございます。
36:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/10/29(水) 16:20:42.20 ID:PJv2gVEYO
乙です
37:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/10/29(水) 16:48:36.37 ID:n3vNZk/CO
乙
読後感が良い
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