過去ログ - 叢雲「私たち、何のために・・・」 提督「・・・それが俺たちさ」
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2014/11/03(月) 22:55:02.74 ID:iATp4sHh0
「提督、さっき言ってた中止って、これ?」
「そうだ、批判が大きい状況で続けても悪影響でな。今も沖縄基地隊には苦情の電話が入っているらしい。」
『日本の平和教育上やってはいけないことですよ、これは。兵器と子供を話し合わせるなんて、とんでもない。』
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2014/11/04(火) 00:01:39.54 ID:s25o7YW20
「卵は買ったし、他の食材も…うん、こんなもんでいいかな?」
テレビで報道されてから数日。これまで頻繁に行っていた広報任務は中断され、訓練や哨戒をひたすら行う日々の任務に戻った。
私瑞鳳は今日は久々のオフ、自分で料理を作ろうと商店街に買い物に来た。
鎮守府は海上自衛隊沖縄基地隊の隷下で、提督や私たち艦娘。他の職員や妖精さんの食事は海自から出向している主計科の皆さんが作ってくれるけど、たまには自分で料理を作りたくて、誰かに食べてもらうところも見たくて、たまにこうして買い物をするのだ。
以下略
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2014/11/04(火) 00:04:25.38 ID:s25o7YW20
「これは自分で作るんです!」
「づほちゃん自分で料理もするんだ!えらいえらい!」
「はぁ、家の妹もづほちゃんみたいにいいこだったらな〜家の妹と交換しない?」
「もう、からかわないでよぅ…これでもみんなより年上なの!」
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2014/11/04(火) 00:06:18.12 ID:s25o7YW20
「私、時間までに鎮守府に戻らないといけないから…」
話しているうちに嫌な視線を感じる。この子達を巻き込みたくなくて、私はすぐその場を離れようとした。
「そなの?じゃーね、づほちゃん!」
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2014/11/04(火) 00:09:39.33 ID:s25o7YW20
「ほら、あれよ、例の艦娘って…」「あんなのが兵器なんて、怖いわね…」「私の息子、すっかり艦娘のファンになっちゃってるのよ、心配だわ」
「人の皮を被った化け物でしょ?気持ち悪いわ…」「あんなのが普通に街を歩いてるなんて、ねぇ?」「さっさと処分すればいいのに・・・」
そうだ、私は艦娘。人間とは違う。私は軍艦だ。
でも、私はこの街に住むみんなが平穏に暮らせるように努力して生きてきた。軽空母瑞鳳も。軽空母艦娘瑞鳳も。
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2014/11/04(火) 00:11:54.89 ID:s25o7YW20
「おや、瑞鳳ちゃんじゃないかい、買い物かい?えらいねぇ」
すぐその場から逃げようとしたら、老婆が声を掛けてきた。
広報任務としてゴミ拾いをした時に一緒だったボランティアの人。
いつも笑顔で、私達にお小遣いを上げようとした人だ。
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2014/11/04(火) 00:14:00.15 ID:s25o7YW20
そんな声が聞こえてしまって、私の頭は真っ白になった。
きっと彼女には聞こえていない。艦娘は人間より耳もいいから。
「っ!結構です!」
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2014/11/04(火) 06:53:09.41 ID:s25o7YW20
「おっ、今日の夜は瑞鳳が作ったのか?」
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2014/11/04(火) 06:54:48.39 ID:s25o7YW20
瑞鳳の食事はうまい。勿論、主計科の皆が作る食事も美味しいが、瑞鳳の料理はまた別のベクトルでうまいのだ。どう表現すればいいんだろうな。
「いやぁ、俺、瑞鳳さんの料理食べるためにこの仕事してる気がするよ」
「おい飯炊きだろ俺ら」
「いやいや、俺らは大量にうまい飯作るって事に特化してるから、なんか違うんだよ…瑞鳳さんはいいお嫁さんになるよ、うん」
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2014/11/04(火) 07:02:25.64 ID:s25o7YW20
「ん…」
瑞鳳自慢の玉子焼きを一口口に入れて動きが止まる
しょっぱい。瑞鳳のはかなり甘いはずだが…出汁を変えたという味でも無い。
見るとみんな動きが止まっている。俺だけでは無いらしい。
以下略
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