過去ログ - 勇者「伝説の勇者の息子が勇者とは限らない件」
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2014/11/12(水) 19:33:09.67 ID:7nqo4Ch10
勇者「ぶえーーっくしょい!!!!」
武道家「うわあびっくりした」
勇者「な、なんじゃ? 火も焚いて十分体あっためてるっちゅーのに」
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2014/11/12(水) 19:34:41.16 ID:7nqo4Ch10
戦士「私は、『伝説の勇者様』を尊敬している」
僧侶「うん」
戦士「だからといって…いいや、だからこそ。その血を引きながら修業を怠っていたあいつを好きにはなれない」
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2014/11/12(水) 19:35:54.79 ID:7nqo4Ch10
武道家『お前凄いな。あれだけ釘を刺されてなおそんな所業に赴くとは…いや、凄いな、マジで。いやー、マジで』
勇者(―――なんて、ドン引き顔で武道家は言ってやがったが……)
勇者(ち っ げ ー よ ! ! マジで違ぇぇぇよ!!!!)
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2014/11/12(水) 19:37:05.83 ID:7nqo4Ch10
戦士「……まあ、私のせいでパーティーの空気が悪くなっていることは認める。これからは改めるよ…なるべく」
僧侶「そうしてちょうだい。どうあれ、私たちは勇者様への同行を望み、勇者様はそれに応えてくださった……であるのならば、私たちは勇者様が魔王を打倒できるよう、全力で尽くすべきだわ」
戦士「わかったよ。本当に真面目だな、僧侶は……心配になるくらいだ」
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2014/11/12(水) 19:38:16.30 ID:7nqo4Ch10
「きゃあああああああああああああ!!!!」
勇者「ッ!?」
勇者「この声、僧侶ちゃんの、クソ! マジか!! クソ!!」
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2014/11/12(水) 19:39:02.77 ID:7nqo4Ch10
勇者「チガウンスヨ…マジデチガウンスヨ……」ボロ…
戦士「おい、僧侶……本気か? お前は本気でこの勇者に今後ついていけるのか?」
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2014/11/12(水) 19:40:15.40 ID:7nqo4Ch10
夕暮れの中―――
勇者「おー! 見えた、第一の町だ! 何とか日没までに着くことが出来たな!」
僧侶「………」
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2014/11/12(水) 19:41:35.78 ID:7nqo4Ch10
日没後、月明かりの下―――
第一の町から少し離れた草原にて。
勇者「それで、お話とはなんでございましょう…」ビクビク…
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2014/11/12(水) 19:42:53.62 ID:7nqo4Ch10
勇者の持つ剣は刃の長さ90pほどの、所謂長剣である。
大上段から振り下ろされた戦士の大剣の一撃をまともに受ければ刀身を粉砕される恐れがある。
勇者は振り下ろされる大剣の横腹を打ち、剣の流れを逸らすことで最初の一撃をやり過ごす。
戦士「ちぃッ!!」
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2014/11/12(水) 19:44:01.82 ID:7nqo4Ch10
戦士「舐めるなッ!!」ガキーン!
勇者(ほんぎゃああああああ油断したあああああああ!!!!!! ヤバイこの体勢ヤバイ!! 耐えられない剣折れちゃう頭かち割られちゃうぅぅぅううううう!!!!)ググググ…!
勇者「う、嘘でぇぇぇす!!!! ホントは防御で精一杯でしたあああああ!!!! ギブアップ!! ギブアァァァァァップゥ!!!!」
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2014/11/12(水) 19:45:15.87 ID:7nqo4Ch10
戦士「防戦一方とはいえ、私の剣を凌ぎきるとはな。ほんの少しだけ認めてやろう、勇者」
戦士「とはいえ、まだまだ未熟極まりない。あの方の息子を名乗るなら、もっと精進するがいい。貴様が私を師と仰ぐなら、稽古をつけてやってもいいぞ?」
戦士「昼間のことは……約束だ、これで忘れてやる。というより、無かったことにしろ。私は誰にも裸を見られていないし、お前も誰の裸も見ていない。いいな?」
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