過去ログ - 勇者「伝説の勇者の息子が勇者とは限らない件」
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86:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/12/13(土) 23:55:38.74 ID:xox+vNXM0
 だん、と剣を叩き付ける音がした。

武道家「馬鹿な……」

僧侶「そんな…」

勇者「は…?」

戦士「あ…あ……」

 驚愕の声は四人全員から漏れた。
 信じられない光景が目の前に広がっていたから。
 騎士は、戦士の剣を避けなかった。
 戦士の剣は、背後から騎士の肩口に叩き付けられ。


 ―――――そこで、止まっていた。


騎士「ったく……こうなるから、直接剣のやり取りはしたくなかったんだ」

 ため息交じりに呟いて、騎士は再び勇者たちの方を振り返る。
 その拍子に戦士の大剣は騎士の肩をずるりと滑り落ちて、がらんと力なく地面に転がった。

騎士「……レベルの差が大きすぎると、こうなるんだ。お前らの攻撃力は俺の防御力と比較すると余りにも小さすぎて……俺の防御を貫けない」

 騎士は、非常にばつが悪そうな顔をしていた。
 どうやら戦士の剣については本当に避けられなかったらしい。
 あれだけのことをされてなお剣を取り立ち向かってくるなど、騎士の持つ常識からすれば予想しえぬ事だったようだ。

騎士「その…なんつーか……めげんなよ、お前ら。大丈夫、頑張れ」

騎士「大丈夫だって! まだまだこれから強くなれるって! 明日の可能性は無限大だってじっちゃんも言ってた!」

騎士「勇者! 旅やめんなよ!? お前が旅やめちゃうと俺すっげえ寂しいから!!」

騎士「あーと、えーと……そ、その、今回の西の森の祠、お前たちに譲るよ!! それで少しでも俺に追いついてこい!! な!? な!?」

騎士「…………」

騎士「……んじゃ! 俺行くから! またこの世界のどこかで会おう!! 元気でな、お前ら!!」




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