過去ログ - キョン「ペルソナ!」 アイギス「FESであります!」
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78:名無しNIPPER[saga]
2014/12/31(水) 21:25:04.00 ID:gIGEqEoto

「散って!」

朝倉のよく通る声と共に、俺たちは、石像が放った前蹴りを回避すべく、四方へと分かれた。巨大な脚が、俺たちの居た空間を通過し、風を切る音がする。
振り上げた足を下ろさないまま、石像はその場で一回転し、全方位攻撃の回し蹴りを繰り出した。
寸でのところで飛びのき、それを回避した俺は、石像がこちらに背を向けた瞬間を狙って、再びダンテを放った。先程は撃退されたが、今度は背後からの奇襲だ。阻まれる事はないだろう。
と、ペン先が、石像の背中に届く寸前。ズン。と、強大な音と共に、大地が揺れ、俺は思わず転倒した。同時に、突進していたダンテも、バランスを崩す。石像が、振り上げていた足を、地に打ち付けたのだ。
衝撃波と震動、轟音が、数秒間辺りを支配する。中庭の一角に、ジャイアントステップが出来上がっていた。八つのメロディーでも集めろってのか。

「キョン!」

どこかから、伊織の声が聞こえ、慌てて起き上がると、石像の握りこぶしが、俺の頭上に差し掛かっていた。慌てて飛び退き、難を逃れる。

「この野郎っ!」

再び、伊織の声。それと同時に、無数の金属音が鼓膜に届く。音のした方向へ視線を向けると、俺の右斜め前で、伊織のペルソナが、石像の体表に、刃の嵐を浴びせていた。
ダメージはやはり、望めないようだったが、石像の意識が僅かに伊織に向いた。そのチャンスを逃すものかと、俺は三度ダンテを放つ。三度目の正直。ペン先が、石像の右肩に食らいつき、わずかに食い込んだ。

「伊織、ここだっ!」

俺が叫ぶと、伊織は直ぐ様状況を把握し、

「合点!」

と、ペルソナの刃を、俺が作り出した傷口に滑り込ませた。直後、破壊音と共に、石像の右腕が、胴体から切り離され、中庭の大地に落ちる。
石像は、そもそも痛覚を持っていないのか、なおもダメージを受けた様子は見せない。が、突如軽くなった右半身に、バランス感覚を狂わせたらしく、足を滑らせ、大地に尻餅をついた。これをチャンスと呼ばずに何と呼ぼうか。

「ダンテ!」

「トリスメギストス!」


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