過去ログ - キョン「ペルソナ!」 アイギス「FESであります!」
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79:名無しNIPPER[saga]
2014/12/31(水) 21:27:25.41 ID:gIGEqEoto
俺と伊織、二人分の声が重なり、二体のペルソナが、同時に石像に接近する。
が、しかし、攻撃を浴びせるには至らなかった。俺たちが攻撃を仕掛けようとしたとき、石像が、最後の悪あがきとでも言わんばかりに、両手両足をバタつかせ始めたのだ。

「うおっ、危ねっ!」

以下略



80:名無しNIPPER[saga]
2014/12/31(水) 21:29:17.47 ID:gIGEqEoto

「改めて、行くぜ、キョン!」

「ああ!」

以下略



81:名無しNIPPER[saga]
2014/12/31(水) 21:31:03.51 ID:gIGEqEoto
そう言って放たれた伊織のペルソナの動きは、俺に、なるほど、歴戦の勇士というのは偉大なのだな。と、改めて思わせた。
辛うじてしか視認することのできないスピードで、時に滑空、時に上昇しながら、二体の石像が繰り出す反撃を、確実に回避しつつ、石像の体に斬撃を叩き込んでゆく、剣舞の如き軌道。
俺が、その剣撃が、石像の関節にあたる部分に向け、集中的に放たれていることに気づいたのは、石像たちの体が、とうとう崩壊し始めた頃だった。
なるほど。いくら強固な外殻を持っていても、主に動作する部分……すなわち、繋ぎ目は弱点となる。恐らく、伊織は、先ほど、凍りついた石像の体に生じた亀裂の入り方を見て、石像の体のどこが脆いかを、瞬間的に察知したのだろう。
威力はそこそこあるとは言え、猪突猛進的な攻撃を繰り出すしか脳のない俺の思考回路とは、まるで別物だ。言わば、戦いの勘というやつか。
以下略



82:名無しNIPPER[saga]
2014/12/31(水) 21:33:03.91 ID:gIGEqEoto

「うおっ、マジで!?」

ゴオオ。と、音を立て、落下速度を速めてきたシャドウを前に、伊織が叫ぶ。
もはや自由落下の速度で、中庭の大気を震わせながら、降りてくる……落ちてくるシャドウ。たとえ韋駄天のごとく疾走したとしても、シャドウが着地するより早く、迷宮内に避難するには、時間が足りないだろう。それぐらい、シャドウの体は、地上に近い位置にあった。
以下略



83:名無しNIPPER[saga]
2014/12/31(水) 21:34:34.26 ID:gIGEqEoto



………

以下略



84:名無しNIPPER[saga]
2014/12/31(水) 21:35:35.54 ID:gIGEqEoto
と、そこまで話した後、女性の声は、思い出したように、

『あっ……中庭で、戦闘が、起きているんですね? ホントだ、ペルソナ反応が四つ……そこに、順平君と天田君もいるみたい……あ、シャドウの反応もある……けっこう大きい!』

独り言のような小声が、古泉の脳に届く。
以下略



85:名無しNIPPER[saga]
2014/12/31(水) 21:36:24.33 ID:gIGEqEoto
音は、風船のように膨らみ、あたりに充満した後で、突然、ぷつりと消えてしまった。
地響きは止み、驚くほど澄んだ静寂が、世界を支配している。
ゆっくりと目を開けると、先ほど、空間満たしていた光は、何事もなかったかのように止んでしまっていた。
辺りを見回すと、先ほど、地表へ到達しようとしていたシャドウの姿はなく、四人のペルソナ使いが、上空を見上げたまま立ち尽くしている。

以下略



86:名無しNIPPER[saga]
2014/12/31(水) 21:37:15.94 ID:gIGEqEoto

『あの……古泉さん、ですか?』

と、頭の中に、女性……先ほど、風花と呼ばれていた声が響いた。

以下略



87:名無しNIPPER[saga]
2014/12/31(水) 21:38:44.08 ID:gIGEqEoto

『えっと……とりあえず、皆さん。古泉さんと、その仲間のお二人と、順平君と天田君。今、私もそっちに行きます。コロちゃんも一緒です。
 今からしばらくは、その中庭は安定しているから、はぐれてしまうことはないはずです。詳しくは、落ち合えてから話しましょう』

と、残し、山岸風花の声は途切れた。言われたとおり、古泉たちは一箇所に集まり、ひとまず挨拶を交し合う。
以下略



88:名無しNIPPER[saga]
2014/12/31(水) 21:40:12.69 ID:gIGEqEoto
伊織の言葉を受け、彼は右手でひらひらと、空中を煽ぎ、

「俺はそんな器用な芸当はできんぞ」

「ま、始めはそんなモンだって。頑張れよ、キョン」
以下略



89:名無しNIPPER[saga]
2014/12/31(水) 21:40:59.18 ID:gIGEqEoto

「あの、突然なんですけど、皆さん。この空間……中庭全体は、もう安全です」

「は?」

以下略



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