過去ログ - キョン「ペルソナァッ!」 クマ「ザ・ゴールデンクマ!」
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104:名無しNIPPER[saga]
2015/01/08(木) 18:28:02.24 ID:YFKlq4sxo

「そうだ、急がなきゃ……あっ、でも、戦闘はもう、終わっているみたいです……人の反応が、全部で八つ……あれ、さっきより少ない?」

「校庭から、彼の反応が消滅している」

みくるが、失われた反応が誰のものであるかをサーチしようとするよりも早く、短くそう言った。そもそも、閉鎖空間内の出来事に限らなければ、長門は、みくる以上に精密な情報解析能力を持っているのだ。

「彼って……キョンくんですか? どうして―――えっ!?」

と、そこまで言いかけた、その瞬間だった。みくるのペルソナの感覚の中に、禍々しく、余りにも巨大な反応が、突如、現れたのだ。それは、知らないうちに近づいてきた、だとか、そう言った現れ方ではなく、中庭の大地から、植物が生えてくるかのように、何の前触れもなく現れた。

「何っ、なんですか、これっ!」

「……うかつだった。ネビロスが召喚した悪魔の、残党がいた」

慌てて、中庭を見渡すみくる―――その視線が、一点を指し、止まる。先ほど、ネビロスが立っていた場所に、今まさに、大地から這い出してきたらしい、その悪魔の姿があった。
包帯とも、ベルトともつかない、奇妙な帯状の物体が巻きつけられた、頭部。体は、黒いボロ切れに包まれており、胸のあたりから、鎖が二本、垂れている。足はなく、両手の中には、異様に長い銃身を持つ、リボルバー式の拳銃が握られていた。
その姿は、言わば死神。鎌を拳銃に持ち替えた、死神が、その場に浮遊していた。

「ふ、ふえええ! 長門さん、悪魔、悪魔がっ!」

「先に述べたとおり、私のペルソナは、攻撃手段を持っていない」

「はぇ!? それじゃ、どうしたら……」

「撤退する。校庭まで辿りつけば、古泉一樹や、朝倉涼子たちがいる」

撤退。それ以外に選択肢はなかった。しかし、眠りについた白鐘を背負い、敵の攻撃を受けずに、校庭まで辿り着くというのは、そうそう容易な事ではないように思える。
それに、校庭へ辿り着いたところで、果たして、この悪魔を、古泉らが倒せるだろうか? それほどまでに、その悪魔の反応は強大だった。


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