過去ログ - キョン「ペルソナァッ!」 クマ「ザ・ゴールデンクマ!」
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名無しNIPPER
[saga]
2015/01/08(木) 18:40:02.59 ID:YFKlq4sxo
次の瞬間。
俺たちの集っていた校庭の大地に、ドデカイ亀裂が走った。もはや地割れと呼ぶべきか。現れた隙間は音を立てながら口を開いてゆく。そうして発生した巨大な地割れによって、俺たち十人は、その場の立ち位置に応じて、三つに分かれさせられてしまった。
揺れ動いていた地面が静寂を取り戻すのを待ってから、周囲を見回し、状況把握に徹する。俺のいるブロックに残ったのは、俺と、里中、そして喜緑さんの三人のみだった。大地を分割した地割れの幅は、少なく見積もっても十数メートルほどもある。こいつを飛び越えて、向こう側に行くことは難しそうだ。
『きっ、聞こえますかっ、キョンくん!』
不意に、天の声―――朝比奈さんだ。
『皆さんのいる地点に、悪魔の反応が見つかりました―――み、三つです!』
朝比奈さんがそう告げるのと、ほぼ同時に、俺の背後で、稲光の走るような音がして、俺はそちらを振り返った。そこには……体長は三メートルほどもあるだろうか? ローブを身に纏い、右手に書物を手に携えた、禍々しいオーラを放つ、悪魔の姿がある。
「魔界の宰相、ルキフグス」
現れた悪魔を前に、喜緑さんが、うわごとのように呟く―――あの男が口にしたのと、同じ名前だ。
「さ、三体いっぺんに来るって……でも、ここで勝ったら、私たちの株、上がりまくりだよねっ、キョンくん!」
里中の思考回路は、ちょっとばかり映画やゲームに引っ張られすぎだと、前から思っていたが、流石に、この状況でワクワクできるほどサイヤ人地味た奴だとは思っていなかった。あまり寝てないからハイになっているんだろうか。
とにかく、こうして、敵が現れてしまった以上、戦う以外に選択肢はない。何しろ、地面はもはや、足場程度の役割しか果たしていないし、校舎なんぞは、地割れに飲み込まれて半壊状態だ。ここが閉鎖空間でよかったと心底思う。
「先手必勝……行くよ、トモエ!」
立ち位置的に、一番、悪魔……ルキフグスに近い位置にいた、最高にハイな里中が、先陣を切ってペルソナを召喚した。手の中の棍を振り回し、ルキフグスへと駆け寄る、里中のペルソナ。それを見受け、悪魔のほうも動き出した。
悪魔は、書物を持った右手を動かさないまま、首と左手だけを里中の方へと向け、その指先から、何かを放った。古泉の放つ赤い矢に似た、何らかの射撃攻撃であるように見えた。放たれたその弾丸が、里中のペルソナの体表へと降り注ぐ。
里中のペルソナは、棍を振り回し、それを盾のように、前方へと突き出す事で、放たれた攻撃を迎え撃とうとした。―――しかし、その直後。ペルソナの手の中にあった棍が、突然、忽然と、掻き消えてしまった。
「うえっ?」
意表をつかれたのか、奇妙な声を上げ、目を丸くする里中。そして、さらにその次の瞬間。今度は、里中のペルソナ、そのものが消えてしまった。同時に、里中の体を包んでいたペルソナの光も止む。里中が、ペルソナを解除したのだろうか?
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