過去ログ - キョン「ペルソナァッ!」 クマ「ザ・ゴールデンクマ!」
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66:名無しNIPPER[saga]
2015/01/07(水) 19:10:26.53 ID:CL7Y8+DEo



………

 ―――だから、クマくんの声に気がついて、呼びに行ってたんだって、ホントだよ?

 ―――嘘おっしゃい! カンっペキに逃げてたでしょーがッ!!

……眠りと覚醒の間で、何やら姦しい言い争いの声を聞き、俺の意識は、現実へと舞い戻った。
いつの間にか、俺は誰かの腕の中にいた。後頭部にはタオルのようなものが宛てがわれており、体制としては、俗に言う『ひざまくら』の形態である。俺は、気を失ってたのか―――ぼんやりとした意識の中、俺は自分の体を抱く人物の顔を見上げる。

「やあ、お目覚めですか?」

「……お前かよ」

いや、分かっちゃいたがね。俺はそもそも、ここで天城や里中に抱えられているほど、いい運勢のもとには生まれていないのさ。

「助けに来いというから参上したというのに、わがままなお方だ」

いつものように、肩をすくめ、両手の平を天に向けながら、古泉一樹は、小さく笑ってみせた。

「お、キョン。起きたのか」

声をかけられた方向を見ると、アーケード街の残骸である瓦礫の上に腰を下ろした、花村の姿があった。そして、その隣には―――

「やほ! キョンくん、きのうぶりクマね! あれ、一昨日だっけ?」

……クマだった。
いつかの夜と同じように、望遠レンズのように丸い瞳が、俺に向けられていた。がば。と、体を起こし、もう一度クマに向き直る。


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