過去ログ - 半魔「どうして僕は、人間じゃないのかな」
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6: ◆ogbr65IgNI[saga]
2015/01/13(火) 20:57:52.38 ID:G7/I6QrUo
半魔「……」


前方に人影を見て、彼は足を止めた。

以下略



7: ◆ogbr65IgNI[saga]
2015/01/13(火) 21:03:27.13 ID:G7/I6QrUo
少年A「おいこら何とか言ってみろよ。親を馬鹿にされても怒らねえなんて、てめぇそれでも男か? ああ?」

少年A「化け物には血が通ってねえから、親のために怒ることも出来ないのかよ!」


以下略



8: ◆ogbr65IgNI[saga]
2015/01/13(火) 21:06:16.97 ID:G7/I6QrUo
少年B「いっぱい魔族を殺したから、もう嫌になっちまったのかな」

少年A「そりゃねえよ」


以下略



9: ◆ogbr65IgNI[saga]
2015/01/13(火) 21:09:05.81 ID:G7/I6QrUo
ぴたり、と、飽きもせず半魔を蹴っていた足が止まった。

彼は顔を上げる。

凍り付いたような表情の少年が二人と、手で顔を覆い天を仰ぐ一人の向こうに、涼しげに笑う男が立っていた。
以下略



10: ◆ogbr65IgNI[saga]
2015/01/13(火) 21:11:33.74 ID:G7/I6QrUo
先生「私は体罰を用いません。それが王国の伝統ですからね」

先生「共和国軍では日常茶飯事の鉄拳制裁も、我が王国騎士団は禁じている。それはなぜか?」

先生「上の人間が、目下の者を殴りつけ屈辱を与えるなど、士道に悖る行為だからです」
以下略



11: ◆ogbr65IgNI[saga]
2015/01/13(火) 21:13:21.17 ID:G7/I6QrUo
先生「とはいえ、大切な生徒を痛めつけるなど、私もしたくはない」

先生「そこで……」


以下略



12: ◆ogbr65IgNI[saga]
2015/01/13(火) 21:14:44.30 ID:G7/I6QrUo
おもむろに、先生がぱちんと指を鳴らした。

と、半魔の顔に風が吹き付け、思わず目をつぶる。

次に目を開けた時には、二人の少年の姿はどこにもなかった。
以下略



13: ◆ogbr65IgNI[saga]
2015/01/13(火) 21:16:46.68 ID:G7/I6QrUo
最初、半魔にはそれが何の音だか分からなかった。

ただ、上の方から聞こえることだけは判断できたので、反射的に上を向いただけだ。


以下略



14: ◆ogbr65IgNI[saga]
2015/01/13(火) 21:17:31.15 ID:G7/I6QrUo
空の二人が吐き出し続ける言葉が「あ」だということを判別出来るくらいに彼らとの距離が縮まって初めて、ようやく地上の二人の心に焦りが芽生えた。


「先生……ッ!」

以下略



15: ◆ogbr65IgNI[saga]
2015/01/13(火) 21:18:42.05 ID:G7/I6QrUo
先生は魔法使いだ。

それも、王国でも最高位の魔法使いらしい。

どころか、20年前の大戦で多大な戦果を挙げた英雄の一人だと半魔は母から聞かされた。
以下略



16: ◆ogbr65IgNI[saga]
2015/01/13(火) 21:20:12.90 ID:G7/I6QrUo
AとBの「無事」を確認した先生は、どこからか服を取り出して二人を着替えさせ(そして汚れた服をどこかに仕舞い込んだ)、その間に半魔を治癒すると、子供達を自宅へ先導した。

AとBはその間ずっと心ここにあらずであったが、先生の言うことには素直に従った。

授業が終わり、先生の私室へ呼ばれた二人が部屋から出てきた時には綺麗になった元の服を着ており、席に着いたままの半魔を見ないようにしながら足早に走り去っていった。
以下略



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